目次

[1]昨年オフは投手メインのトレーニングを行い、1年だけで6勝
[2]課題は平均球速の向上

課題は平均球速の向上



矢澤 宏太(日体大)

 躍動感溢れる矢澤の投球フォームだが、バランスを崩してしまう点が大きな課題だった。ただ意識するだけではフォームは改善しない。矢澤は自身が求めるフォーム技術を確立する上で、トレーニングを工夫した。それがメディシンボールを使ったトレーニングである。

 投球動作に入って軸足をプレートに押さえつけるイメージでボックスの上に乗る。そして投げ手がメディシンボールを投げて、リリースに入る瞬間にボールを受け取り、リストで返し、バランスを崩れないように右足の踏み込み足で我慢をする。

 この練習を繰り返し行ってフォームを固めてきた。自分の動きを実現するために、自分に合ったトレーニング法を確立している点が素晴らしい。

 この1年は投打ともに高次元のパフォーマンスを見せてくれたが、矢澤自身、最後に息切れしてしまったことを反省点に挙げた。

「前半はそれなりにスピードも出て、ある程度、自分が思い描いたピッチングができました。

 しかし後半は出力も若干落ちて、その中で試合を作ったり完封できたりはあったのですが、もっと球速的にもアベレージとかを上げていければと思いました」

 今ではほぼ毎日、ウエイトトレーニングを行っている。取材日ではウエイトトレーニングの様子を見せてくれたが、173センチ、70キロと細身に見えるが、両腕の筋肉の盛り上がりはすごいものがあった。

 平均球速の向上も目指している。

「アベレージをとにかく140キロ後半を意識していて、今であればスピードを出そうと思ったらピンチになったら140キロ後半出せますが、出そうと思ったら150キロでるという感じにしたいです」

 今では来年のドラフト候補を紹介するとトップの扱いを受ける矢澤。高校時代から速球派左腕として注目されていたが、このように順調に育っているのは、日体大の育成環境、育成方針があるに違いない。後編では矢澤の二刀流の原点に迫る。

(記事:河嶋 宗一


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