目次

[1]1球の怖さ知った夏甲子園
[2]甲子園の借りは最後の夏で

 今夏の甲子園でエースナンバーを背負った神戸国際大附楠本 晴紀(2年)。185㎝の長身から最速144キロの速球を投げる本格派左腕として、来年のドラフト候補にも挙げられている。今回は夏の振り返りと、来年に向けての決意を語ってもらった。


1球の怖さ知った夏甲子園



楠本 晴紀(神戸国際大付)

 センバツでの悔しい結果を踏まえ、自らの課題と真摯に向き合ってきた。夏の兵庫大会では阪上とともに主戦として活躍。「自分のピッチングができなくて、ずっと先輩方に助けてもらった」と本人にとっては不本意な内容だったそうだが、5試合22回を投げて4失点とまずまずの結果を残し、春夏連続で甲子園出場を果たした。

 甲子園では背番号が兵庫大会の10番から1番に変わった。2回戦を除く3試合に登板したが、最も印象に残っている場面は準々決勝の近江戦で同じ2年生の山田 陽翔に2ラン本塁打を打たれた場面だという。

 1点を追う6回裏、二死三塁の場面で2ボール2ストライクから捕手の西川 侑志(3年)はインコースに構えていたが、それが抜けてしまい、外側へシュート回転したボールをバックスクリーンまで運ばれた。

「あの場面で、しかも同い年に打たれたのは取り返しのつかないようなことをした意識が頭の中にあります」と痛恨の一球を楠本は悔やんだ。降板後の9回表に味方が4点差を追いついてくれたが、その裏に失点してサヨナラ負け。「寂しい部分もありますし、3年生から学んだこともあるので、まだ3年生としたかったなという気持ちがあります」と3年生との別れを惜しんだ。

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