目次

[1]下級生時代の失敗を今の活躍につなげた
[2]マウンドに上がれば、まるで別人

 大学野球最高峰の東都大学野球。才能豊かな投手が多いこのリーグで、一気に東都NO.1投手になりつつあるのが、日本大の赤星 優志日大鶴ヶ丘)だ。一部昇格後、2試合連続完封。ここまで登板3試合で、防御率0.36と抜群の安定感を発揮している。そんな赤星はなぜ好投を見せているのか。その理由を探るべく、取材を行った。

 大学生らしからぬ老獪な投球を見せる赤星の考えは多くの投手の参考になるはずだ。


下級生時代の失敗を今の活躍につなげた


 赤星の代名詞といっていいカットボール、ツーシームをマスターしたのは3年秋から。そして4年春までその精度を高めることをテーマとした。小さい変化を描くボールに対して、「ストレートとツーシームと同じ、カットボールを切るイメージでストレートに近いフォームで投げることを意識しています」

 今シーズンは一部昇格最短復帰と明治神宮大会出場。そして個人の目標では、プロ野球選手という目標を掲げ、公式戦に臨んだ。春の二部リーグでは、自分の投球が具現化できた投球だった。防御率0.82の好成績を残し、見事にリーグ優勝に貢献した。

「リーグ戦で心がけていたのは、直球とカットボールで小さく変化するボールを低めに集めて、打たせて取るピッチングをテーマにしてやっていました。この春では、それが上手くハマって良かったです」

 力むことなく、自分の投球スタイルである「打たせて取る」スタイルを確立した。
「昔から意識はしていましたが、それが一年生の頃は力んで三振を取りにいったりが多かったので、ランナーがいてもいなくても変わらない投球スタイルができるようになったので、それが大きいかなと思います。一年生の頃は三振が頭にあって、ピンチだったらこのバッターを三振という意識があったのですが、今年はまずこのバッター、最悪この次のバッターという、くさいところで、ストライクを取りに行くのではなく、ボール球を今年は使えるようになりました」

 

 どんな結果でもアウトになって0点ならばそれでいい。こういう割り切りができるようになったことで、赤星の投球の安定感はさらに増した。

 赤星の投球スタイルでもう1つ特徴的なのは、感情を表に出さないことである。抑えても、勝利しても変わらない。気合が入る東都入れ替え戦。1失点完投勝利を挙げた東洋大戦では淡々と整列に加わる姿を見て驚かされた。

 今までの東都入れ替え戦を振り返ると、どうしてもヒートアップするだけにガッツポーズする投手も多く、それが自然な感情だった。だからこそ、異質さが見えた。

「自分の場合、今まではガッツポーズしたりすることもあったのですが、そういう時は結構力が入ってしまい、バランスを崩してしまうので、1回から9回まで変わらないフォームで投げることで、いい結果に繋がったと思います」

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