中学生離れしたパフォーマンスを魅せる選手に対し、「スーパー中学生」と評される。中学時代に全国優勝を果たし、さらにドラフト1位候補に上がる小園 健太市立和歌山)のように順調に伸びる選手もいれば、苦しむ選手も多い。

 健大高崎の高校通算23本塁打のスラッガー・森川 倫太郎もその1人だった。そんな森川がいかにして、ドラフト候補としても注目される存在となったのか。

メディア出演で中学時代から注目集めるも


 2月20日に行われた紅白戦でバックスクリーンを超えるホームランを放ち、木製バットを使った打撃練習でも本塁打性の打球を連発。世代でもトップクラスといっていいポテンシャルを発揮するまでに時間がかかった。

 京都東山ボーイズ時代から多くの本塁打を放ち、さらに民放のテレビ番組で元プロ野球投手と対戦し、そこで豪打を発揮し、大きな期待をかけられた。実際に打球速度、体格、打席の雰囲気が中学生離れしており、ワクワクした視聴者も多いことだろう。

 健大高崎を選んだ理由は山下 航汰(巨人)などを筆頭に本塁打を打てる打者が多く揃った2018年のチームの影響が大きい。

 「まず地元(京都)は出たいと思っていて、その中で、甲子園で勝負できるチームを探していて、その中で、健大高崎は足を絡めてやるのが印象的だったのです。しかし当時の試合を見ていたら、山下さんだけではなく、スタメン全員の打撃のレベルが高かったので、ここ(健大高崎)にきたら甲子園、そして甲子園優勝を狙えると思って選びました」

 京都でスラッガーとして鳴らしてきただけあって、自信を持って健大高崎に入学したが、その自信はもろくも崩れ去ってしまう。

 「最初は自信があったのですが、高校のレベルの高さを思い知られました。中学では長打を打てて、自分の打撃理論の中で、これだと思うものがありました。しかしこのままでは結果を残せないので、自分の理論を捨てて、根本から打撃を見直さないといけないと思いました。
 本当にスイング軌道で悩む事が多くて、自分的には捉えたと思った打球が思うようにミートができなかったんです」

 入学時から期待度が高すぎてしまい打てなかったので、「本当に騒がれた選手だったの?」という評価もあったそうだ。
 この事態を脱するために赤堀コーチの指導に耳を傾け、一歩ずつレベルアップを果たしていく。さらに同学年のスラッガー・小澤 周平にも教えを受けた。
 「小澤はこの代で最も打てる選手で、理論的にもしっかりとした選手でしたので、小澤の話を聞こうと思いました」

 感触を掴んだのは、2年の6月以降。緊急事態宣言が解除され、全国的にも練習、練習試合が再開していく中で、自分のスイング軌道を掴んでいった。

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