第1265回 蘇った天才・峯本匠(JFE東日本)の大阪桐蔭時代。2年秋のコールド負けを乗り越え頂点へ【前編】2020年10月23日

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【目次】
[1]先輩のレベルの高さに圧倒されながらも持ち前のセンスと努力でレギュラーを掴む
[2]履正社戦の負けが自分の未熟さを気づかせてくれた


 2014年、2年ぶりの夏の甲子園優勝した大阪桐蔭。優勝に貢献した二塁手・峯本 匠のパフォーマンスに魅了された人々が峯本のことを「天才」と評する。事実、高校生内野手に憧れの内野手と聞くと、アマチュア選手では峯本が圧倒的。そして大阪桐蔭の後輩内野手は「峯本さんに憧れてます!」という声が帰ってくる。それほど峯本は甲子園で大きな印象を残した。

 そして5年後、峯本はJFE東日本に入社し、都市対抗優勝に貢献し、さらにベストナインも獲得した。

 峯本の復活に多くの人々が「蘇った天才」と評した。まさに峯本の野球人生は山あり、谷ありだった。そんな野球人生を振り返っていく。

先輩のレベルの高さに圧倒されながらも持ち前のセンスと努力でレギュラーを掴む



峯本 匠(大阪桐蔭)

 峯本の野球人生の始まりは小学校1年生から。小学校までは投手だったが、伊丹西中では忠岡ヤングに入部。主に投手兼一塁手として台頭。そして中学時代に大阪桐蔭からオファーをかけられる。
 「投手ではなく、打者でしたね。そして内野手の練習をしてほしいと。今はセカンドですけど、当時は内野手としては全く上手い選手ではなかったですね。
 また正直いいますと、通える学校に行きたかったんです。履正社はまさにそうですよね。
 だけれど大阪桐蔭の強さに惹かれてじゃあ行こうと決めました」

 しかし入学すると想像以上のレベルの高さに驚かれた。
 「自分が入学した4月4日はちょうど選抜の決勝戦だったんです。入学式の後に寮に帰って、1年生全員がテレビで見ていたんですが、実際に優勝して、こんなに凄い選手たちのもとでプレーするのか…で思いましたね」

 そして自分と3年生とのレベル差は一緒に練習に参加して痛感する。
 「自分は1年生からAチームのノックを入れてもらったのですが、自分と比べても球の勢い、肩の強さ、グラブ裁きが遥かに違かったことを覚えています。2学年上には藤浪(晋太郎 阪神)さん、1学年上は森(友哉 埼玉西武)さんと2人のドラ1が間近にいて、感覚がおかしくなっていましたね。特に森さんはどんなコースに対してもヒットにできる選手でした」

 また厳しい寮生活。練習が終わればすぐに洗濯など雑務があり、寝る時間は必然と遅くなる。携帯も禁止で自由はほとんどない。寮を逃げ出したいと思ったことも何度もある。

 それでも必死にくらいついていった。次第に高校のスピードに慣れていったが、田中公隆コーチ(現・福井工大福井監督)に守備を徹底的に鍛えられ、上達していった。また上達できたのはコーチの指導だけではなく、周りの目がプレッシャーとなり、よりやらないといけない気持ちとなっていた。
 「僕は1年生からAチームの練習に入っていたのですが、そこには先輩の目、そしてAチームに入ることを伺う同期の目、そして指導者の目があり、ああいった緊張感の中でやることはなかなかなかったです。そういう機会の中でやれたからこそ成長できたと思います」

 そして2年春にはセンバツ出場を果たす。

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