目次

[1]転機となったフォーム変更
[2]早稲田大でもさらに意識を深め、期待通りの大型左腕へ成長

 今年のドラフト候補に挙がる投手で最も大型な投手といえば、早稲田大の今西拓弥だろう。200センチの長身を生かし、大きくワインドアップに入る。そこから大きくテークバックを取って振り下ろすストレートは彼にしか無い独特の角度があり、カットボールを駆使し、リーグ戦に通算36試合に登板している。

 名門・広陵高校出身だが、あるターニングポイントがなければ今は野球を続けているか怪しい選手だった。

転機となったフォーム変更


 小学校3年生から野球を始め、身長も高く、背の順は常に後ろだったと振り返る今西。中学生3年生の頃には197センチに達するほど。 志貴ボーイズ時代は中学2年秋にタイガースカップに出場を決めている。個人としてはボーイズの選抜選手で行われる鶴岡一人杯に関西選抜として出場した。そして小学校の時に見ていた広陵のエース・有原 航平(早稲田大―北海道日本ハム)に憧れる形で広陵に入学した。

 広陵といえば、数多い野球名門校の中で、規律に厳しいチーム。そういった土壌が数多くのプロ野球選手や大学、社会人で活躍する選手を輩出している。今西も多くのことを学んでいた。
「監督である仲井先生から人間的なところ、掃除1つにしろ、様々なところを教えていただきまして、社会に出ても恥ずかしくないようなところを指導していただいたと思います。広陵で学んだことは、卒業してから身になったということを凄く感じます」

 

 だがピッチングについて悩む一方だった。200センチにも達し、今西はテークバックを捕ることを苦手としていた。「長い腕なので、小さく畳んで使おうと毎回タイミング合わずバラバラになっていて 力を入れたいところで入りにくい。それをどう改善するか高校のときは悩んでいて、ずっと探していた感じです。」

 ストレートの球速は上がらず、3年春まで入学当初から上がらず、120キロ後半程度あった。ここでコーチからこんなアドバイスをもらった。

 「テークバックをもっと大きく取ったらどうだ」

 このアドバイスを信じ、練習を重ねたところ、ストレートの球速は大きくレベルアップし、139キロまでスピードアップ。さらにコントロールも大きく改善した。最後の夏が終わり、仲井監督から「落とされるかもしれないけど、受けてみたら」と、早稲田大のスポーツ推薦のセレクションのため、早稲田大のグラウンドへ赴き、見事に合格が決まった。今西はあのアドバイスは本当に大きかったと振り返る。
「3年春の時点でベンチから外れ、裏方の道を考え、大学では勉強に専念しての進学ということも選択肢として考えていました。コーチの方のアドバイスは大きかったと想います」

 今西にとって1つのターニングポイントとなった。

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