第1234回 高校通算47本塁打の渡邉翔大(昌平)は確かな打撃理論を持ったスラッガーだ2020年08月22日

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【目次】
[1]手ごたえをつかんだ秋。そして新たな挑戦となった春
[2]考え抜いた先に見つけたフルスイングを武器にメットライフにもアーチを描く!


 8月8日より各地区で開催した埼玉県の独自大会もいよいよ大詰めを迎えている。22日よりベスト4まで勝ち残ったチームによる準決勝がメットライフドームで繰り広げられる。そこには東部地区で優勝を果たした昌平もいるが、その中でも4番として一際輝き放つスラッガーが渡邉 翔大だ。

 高校通算47本塁打をマークし、今大会でも2本のホームランを放っている。また5試合で打率.375、さらに7打点とOPSは1.382とチームトップの数字を残しており、4番に恥じない成績でチームを牽引している。準決勝以降も活躍が期待される渡邉は冬場、自粛期間をどのように過ごしてきたのか。

手ごたえをつかんだ秋。そして新たな挑戦となった春



渡邉翔大(昌平)

 昨秋は準々決勝・西武台に敗れた昌平。その秋を通じて「しっかり振れていてもタイミングが合わず、ボールが捉えられなかった」と改めて課題について語る渡邉。スイングに力強さが出てきたが、タイミングが合わないが故に、ジャストミートが出来ない。

 その結果、「ヒットは出ていましたが、もっと打てる打席があったと思います」と秋までの自身のバッティングを振り返った。この課題を克服するために、渡邉はすり足で「の」の字を描くような形でタイミングを測るようにフォームを変えた。

 このフォームで残された練習試合を戦い抜き、渡邉の中では「の」の字でタイミングを取ることは「良かったですね」と確かな手ごたえを感じていた。

 そしてオフシーズン。渡邉にとって最後の冬となるが、「前から来るボールを打てませんので、パワーアップとスイングスピードアップを考えていました」とひたすらバットを振り続けた。すると次第に逆方向への打球の飛距離が伸びてきたことを渡邉も実感していた。

 「あとは確率だけだと思いました」と渡邉。秋の大会終了後から試してきた「の」の字でのタイミングをいかに取れるか。春先の成長に期待をしたところに、練習自粛という厳しい現実がやってきた。

 ただ、渡邉は幸いにも自宅でティーバッティングが出来る環境が整っていた。
 「ボールを打っていれば感覚は鈍らないと思ったので、練習をしていました」

 渡邊の中では「ティーバッティングはフリーバッティングで感じたこと。思ったことや課題を修正する練習です」と考えていたが、感覚を忘れないために1日の本数はバラバラだが、多い時には500球打つようにしてきた。

 こうしてチームが6月に入って練習を再開し始めたことで、ようやく前から来るボールを打てるようになったが、渡邉の中で変化が生じていた。
 「前から来るボールの見え方や感覚が違ったんです」

 久々に見た前から来るボールの感覚が渡邉の中で変わっていた。元々、フォームが変わりやすい渡邊であったが、この感覚の変化によってこれまではまっていたと思われた「の」の字でタイミングを測ることをやめた。

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