通算19本塁打に最速141キロを計測する強肩。大型遊撃手・石橋昂樹(宗像)の身体能力はいかにして生まれたのか?
九州北部の進学校として注目される宗像。昨秋は県大会4強まで勝ち上がり、今年の福岡では実力校として注目を集めている。
その中心選手が大型遊撃手の石橋昂樹だろう。184センチ76キロの恵まれた体格から高校通算19本塁打の長打力、最速141キロを計測する強肩、50メートル6秒2を計測する脚力の高さを併せ持っている。そんな石橋の歩みを振り返っていく。
野球を楽しむことと勝つことを両立したい
石橋昂樹(宗像)
小学校2年生から野球を始め、当時から投手・遊撃手と兼任しながら活躍していた石橋。そして中高一貫校の宗像中に進み、宗像ボーイズで腕を磨く。中学校から身長が伸び始め、中学1年のときは156センチぐらいだったが、中学3年には178センチまで伸び、プレーにも力強さが出ていた。
そして高校ではそのまま宗像高に進学。ボーイズに所属していたが、入学式翌日の春季福岡中央地区大会でベンチ入りし、9番ショートでスタメン出場するなど、入学から将来の中心選手として期待されていた。
1年秋からクリーンナップを任されるようになり、さらにパワーアップするためには冬場で「ウエイトトレーニングで全身を鍛え上げて体重を増やしました」と語るように2年春には打球が飛ぶようになり、本塁打を量産するようになる。
2年夏には肩の強さを買われ、投手も兼任するようになる。最速141キロを計測するほどの強肩ぶりで、リリーフとしても登板。また打撃については「インパクトの時、ボールに対して、遠くへ飛ばすバットの入れ方が感覚的にわかった感じがします」と、新チーム後から9本塁打を量産し、通算本塁打は昨年までに19本塁打に到達した。
さらなるパワーアップを遂げようと、ウエイトトレーニングにも取り組み、打撃、守備の精度を高めてきた。そういう中で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、春季大会、選手権福岡大会も中止が決まった。
また福岡は5月末、独自大会を開催しない方向性を発表していた。
「今年のチームは秋にもベスト4入りし、非常に自信があった中で今年に入っていました。中止については残念な気持ちでしたね」
進学校である宗像は放課後に課外学習がある。5月下旬から開催発表した6月上旬迄野球部の3年生はこの課外学習に参加し、進学へ向けての準備を行っていた。そして福岡は4地区での大会開催が決まった後、再び練習に参加。福岡中央地区大会優勝を目指し、練習に取り組んでいる。
これまでの冬の成果を試すべく、夏の機会が訪れた。
「今までの成果をしっかり示していきたいですし、やはり野球を楽しむことと勝つことを両立したい。個人としてチームの勝利に貢献するプレーができればと思います」
昨秋から一気に評価を高めた大型遊撃手は中央地区大会で大暴れとなるのか、注目だ。
(取材・文=河嶋 宗一)
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