現代のプロ野球は150キロを超える速球投手が非常に多くなっている。その中でもひときわ存在感を示しているのがオリックスのエース・山岡 泰輔(瀬戸内出身)だ。172センチ68キロと細身の体型から常時140キロ後半の速球、多彩な変化球を投げ込む投球スタイルで、プロ1年目から先発ローテーション入り。
昨年は13勝を挙げ、プレミア12も経験した。プロ野球投手の中でもサイズが小さくても、超一流の投球を魅せる山岡に憧れる高校生投手は日増しに多くなっている。そんな山岡に自身の投球論をたっぷりと語っていただいた。
100の力を使うために瞬発系トレーニングを中心にあらゆるトレーニングにこだわりを持っている

インタビューに答える山岡泰輔投手
172センチ68キロというサイズはプロ野球の投手としては細身で、サイズもそれほど大きくないが、山岡は全くハンディとして感じていない。むしろ大きい投手より100の力を発揮できると語っている。
「やはりバランスというのは大きい人の方が体を使うのが難しかったりすると思います。 それを大きい人は、例えば140キロしか出ない人は自分の体の60%や70%しか使えてない。僕はこの小さい身体というのがあったので、バランスよく使うために自分の持ってるものの100に近いパワーで出力を出せるから150 km 出せると思うんです」
自分が持っているポテンシャルを100使うために、山岡は様々なトレーニングに取り組み、そのトレーニング内容は多くのプレイヤーから人気だ。まず1つ1つのトレーニングに対する考え方について聞いてみた。
――まず現代ではとても重要視されているウエイトトレーニングについてはどのように考えていますか?
山岡:ウエイトトレーニングは僕は大事にしています。その筋肉をしっかりと使える技術があるのならば、大きくした方がいいと思います。投げるのは筋肉ではないと思うますし、投げる時に使う筋肉などがあると思います。
そこをうまく使うようなトレーニングをすることが大事だと思うので、重さではないかなと思います。重さももちろん大事ですけど、重さだけを求めてやるんだったら少し違うと思います。小さい人とか絶対挙げれないので。
――山岡選手は具体的にはどんなトレーニングをされていますか?
山岡:もちろん普通のウイエトもやりますし、瞬発系やジャンプもやりますし、あとは体幹トレーニングもやります。
ーーランニングはどうですか?
山岡:走り方は体のバランスを見るためには、ある程度は必要だと思います。ですが僕は必要ないと思いますので、あまり走ることはないです。
走る体力と投げる体力はやってみて全然違うので、僕はそこまで凄く多く走り込む事はいらないかなと思います。
では投手でこれが必要だなと思うトレーニングありますか?
山岡:僕が実際に試して変わったのが、瞬発系のトレーニングだと考えています。一気に力を出すトレーニングを行って、やはり出力がでるようになりました。
ジャンプ系トレーニングなど瞬発力を高めるクリーン系トレーニングやメディシンボール投げなど、そういった一気に力を伝えるようなトレーニングはやってみて良かったと実感しています。