第1095回 化け物クラスの投手へ 中森俊介(明石商)が求めるのは「柔軟性」。【後編】2020年01月03日

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【目次】
[1]好きなタイプではない。それでも故障を防ぎ、成長させた狭間監督の指導
[2]これからも追いかける立場。勝つことにこだわって、日本一を目指す

 2002年生まれの中でも世代ナンバー右腕の呼び声が高い中森 俊介(明石商)。実際にその投球は素晴らしいものがある。常時140キロ中盤・最速151キロの直球、多彩な変化球の精度もレベルが高い。

 だからこそ求められるものが非常に高い。中森にとって2019年はさらに高みを目指すうえで、苦しんだ1年だったといえる。そんな中、中森は進化するためにどんな答えを導きだしたのか。今回は現在の課題、そして高校野球最後の1年にかける想いを語っていただきました。

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前編はこちらから!
最速151キロ、二季連続甲子園ベスト4と全国的な活躍も…。もがき苦しんだ中森俊介(明石商)の2019年【前編】

好きなタイプではない。それでも故障を防ぎ、成長させた狭間監督の指導



ピッチングをする中森俊介(明石商)

 最速は150キロを超える速球、スライダー、スプリット、チェンジアップ、カーブと多彩な変化球を投げ分ける。だが、狭間監督は中森の投手としての能力の高さは評価しながらも、ある部分が引っかかっていると語る。それは柔軟性が欠けることだ。
 「正直いうと、中森は投手としてはあまり好みではありません。肩甲骨の周りもそうですが、体重移動するうえで重要な足首も硬い。柔軟性を欠くということは故障のリスクが高まるからです」

 また中森は体力測定をすると、数値自体は低く、体幹もそれほど強いタイプではないことは狭間監督も、中森も自覚している。それながら150キロ台の速球が投げられて、打者としてもホームラン級の打球をガンガン飛ばせるという。

 狭間監督から言わせれば「不思議な投手です」と語る。そういう中森に対し、狭間監督はどう指導したのか。必要以上にバックスイングをさせないということだ。
 「無理なく腕が振れる範囲があるので、バックスイングはその位置にさせています。柔軟性がないのに、必要以上にバックスイングをしてしまうと、肩が入りすぎて負担をかけてしまうので、故障のリスクが高まりやすい。
 ただ投手として本能的に引きたくなってしまう。そうなると抑えが効かず、高めに浮いてしまう。打たれるパターンはそういうケースなんです」

 中森もこの1年のピッチングを総括し、柔軟性がないことを深く自覚し、可動域を広げるトレーニングを欠かさず行い、風呂上りに柔軟体操を行うようになった。



インナーマッスルを鍛える中森俊介(明石商)

 取材日ではキャッチボールの前に、チューブトレーニングでインナーマッスルを鍛え、そしてキャッチボールとピッチング練習を終えた後もしっかりとダウンを行った後、チューブトレーニングを行い、体幹トレーニングに向かう姿があった。

 また筋肉量を増やすことにもこだわっている。現在の中森の体重は86キロ。ここから増やす予定はない。
 「脂肪が多く、動ける体ではないと思っています。脂肪を落としつつ、筋肉量を固めて、キレが出てくればもっと出てくるのではないかと思っています」

 狭間監督もこうしたトレーニングで良い方向に向かうことを期待している。
 「今まで数値が低かったわけですから、柔軟性を高めて、投球フォームもよい方向にいって、筋力的な数値も高まっていけば、とんでもないストレートを投げるのではないかと期待をしています」

 その兆しは見えている。
 兵庫県選抜に選出された中森は12月7日の関西国際大戦では2回無失点の好投。最速148キロをマークした速球は大学生でさえ楽々と空振りを奪い、120キロ前後のスライダー、最速133キロを計測したスプリット、120キロ前後のチェンジアップ、100キロ台のカーブと自在に投げ分けるピッチングは別格の一言だった。

 リードした兵庫県選抜の上林 直輝神戸弘陵)は「速球、変化球も狙い通りにまず投げられてすごい。速球は伸びてきましたし、リードしていて楽しかったです」

 改めて世代を代表する右腕と印象付けるピッチングだった。

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プロフィール

川野 涼多(九州学院)
中森 俊介
  • 明石商
  • ポジション:投手
  • タイプ:右投左打
  • 身長体重:182センチ86キロ
  •  
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