第1092回 社会人野球を代表するホームランアーチスト・今川優馬(JFE東日本)「高校通算は2本塁打。レギュラーを必死に目指した3年間」vol12020年01月05日

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【目次】
[1]憧れの東海大四入学も同期はハイレベルな選手ばかり
[2]高校最後の試合で正真正銘のベストホームラン!

 世代を代表する選手は、高校生ぐらいまでは野球を始めたときからエリートという選手のほうが多い。ただ、大学、社会人野球になると、それまで無名だった選手がトップを走ることがある。2020年のドラフト候補・今川 優馬(JFE東日本)はその1人ではないだろうか。

 今でこそスラッガーとして注目される今川だが、高校時代、一般生で入学した無名選手。甲子園出場も控え選手という立場で、高校通算本塁打はたった2本だった。

 それから東海大札幌キャンパスで長打力を開花させ、札幌六大学屈指のスラッガーへ成長。JFE東日本では1年目でいきなりベストナインを獲得した。

 今川は高校時代、今のような姿はもちろん想像していない。ただレギュラーを必死に目指す球児だった。選手としてのタイプを大きく変えた今川のストーリーは多くの選手にとって励みになるだろう。

 実力はもちろん、誰に対してでも明るく接する人柄は多くのプレーヤーに慕われている。今川のストーリーを3回に分けて紹介。まず1回目は高校野球編についてだ。

憧れの東海大四入学も同期はハイレベルな選手ばかり



今川優馬(JFE東日本)

 6人兄弟の長男である今川が野球を始めたのが小学3年生からだ。
 「父が野球が好きで、本格的に野球を始めるときからキャッチボールをしていて札幌ドームにいって野球観戦するときもあって、それで野球が好きになりはじめた感じです」

 札幌ドームでプロ野球観戦をして憧れになった選手が新庄剛志だった。
 「まだ移転したばかりは今ほど人気がなかったと思いますが、その時、新庄選手がきて、これがスーパースターなんだな、こんなにお客さんを魅了できる選手はいなかったので、新庄選手のファンになりましたし、目標となりました」

 中学校までは軟式野球でプレー。ポジションは遊撃手と投手を兼ねて中心選手だったが、最後の大会は市内大会の一歩前の区大会決勝戦で敗退。

 高校では家が近い東海大四を選択した。東海大四を選んだのはいろいろな理由があった。
 「中学の時、高校野球を見に行って、その時、みた東海大四のユニフォームがかっこいいと思ったんです」

 さらに当時、北海道内で有名だった西嶋 亮太(JR北海道 2018年引退)もいた。
 「西嶋が行くと聞いたし、さらに良い選手が集まると聞いたので、甲子園に行く確率も高いかなと思って選びました」



アップをする今川優馬(JFE東日本)

 しかし、同期は特待生・一般生を含めて30人以上もいた。投手は西嶋を含め、好投手が多くいたため、断念。もう1つのポジションだった。ショートは同期に福田 涼太(JR北海道)がいた。
 「福田は本当に守備がうまくて、福田から守備を教わったりしていたんですが、これじゃ出られないと思って、外野で試合出場を目指しました」

 2年夏までベンチ外。スタンド応援組だった今川は外野手として試合出場を目指す。とはいえ、外野手も激戦だった。
 「試合出場するために、とにかく多くのヒットを打つことを求めていました」

 まず2年秋には背番号「16」でベンチ入り。少しずつ試合出場を増やしていき、3年の春先は打撃好調で、練習試合では1番センターで出場。その活躍が認められ、初めて一桁背番号を手にして、努力が報われたと思った瞬間だった。

 しかし青森遠征の練習試合で、骨折をしてしまい、あえなくベンチ外となった。
 「本当に悔しかったですね。一桁背番号を手にしたことをまだ親に話していなかったです。大会が近づいたときに発表しようと思っていて、それができなくてショックでした」

 その怪我は予想以上に重症で夏に間に合わないといわれた。
 「もう絶望でしたね。自分の高校野球は終わったんだなと思いました」

 それでも必死のリハビリで間に合わせ、ベンチ入りし、支部予選を間に合わせる。そして甲子園出場を果たした。

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プロフィール

今川優馬(JFE東日本)
今川優馬
  • JFE東日本
  • ポジション:外野手
  • タイプ:右投右打
  • 身長体重:176センチ83キロ
  •  
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