Interview

その魅力は「最速139キロ」だけではない 山田陽翔(大津瀬田ボーイズ)

2019.04.15

 3月21日、大阪シティ信用金庫スタジアムにて、ニューバランスプレゼンツ 第10回関西ボーイズブロック支部対抗オールスター大会の開会式が行われ、その中で参加選手たちが様々なアクテビティに挑戦する「ニューバランスチャレンジ」が行われた。

 今回、最も大きな注目を浴びた選手と言えば、滋賀支部の代表として参加した大津瀬田ボーイズの山田陽翔だ。スピードガン対決では139キロを記録して、周囲の度肝を抜いた。
 今回は、そんな山田の素顔に迫っていく。

広角に打てる丸佳浩選手の打撃技術に着目

その魅力は「最速139キロ」だけではない 山田陽翔(大津瀬田ボーイズ) | 高校野球ドットコム
山田陽翔(大津瀬田ボーイズ)

 「ニューバランスチャレンジ」で139キロを記録したことで、一躍大きな注目を浴びるようになった山田陽翔であるが、元々下級生の頃から注目を集める存在であった。
 中学一年時には、カル・リプケン12歳以下世界少年野球大会に日本代表として出場。前チームでも投手としてだけでなく、3番打者として打線を牽引し、投打にわたって活躍を見せてきた。

 山田自身も、投手としてだけではなく、打者としても大きな自信を持っている。ここまで通算本塁打は10本を超えており、現在はチームで4番を任されている山田は、将来的にも打者と投手の両方で活躍していきたいと目標を語る。

 「(二刀流でやっていくと)怪我とかもあるので、まだ何とも言えないですが、どちらも自信を持っているので、できれば両方やっていきたいですね」

 そんな中で山田は、投手としては目標とする存在はいないが、打者としては今シーズンから読売ジャイアンツでプレーする丸佳浩選手のバッティングをお手本にしていると話す。
 丸選手をお手本にする理由として、山田が挙げたのが広角に打てるところだ。

 「丸選手は、流し打ちが凄く上手くて、広角にホームランが打てるバッターです。自分はそんな打撃はできないので参考にしています」

 山田が、ただ飛ばすだけ、ただ速い球を投げるだけの選手ではないことがお分かりいただけるだろう。高い身体能力を持つ山田であるが、その能力を活かすための技術を求めて、山田は練習に取り組んでいるのだ。

[page_break:プレーでも、キャラクターでも多くの人を惹きつける]

プレーでも、キャラクターでも多くの人を惹きつける

その魅力は「最速139キロ」だけではない 山田陽翔(大津瀬田ボーイズ) | 高校野球ドットコム
山田陽翔(大津瀬田ボーイズ)

 中学野球では、トップレベルの身体能力を持つ山田であるが、その素顔は非常に明るくノリの軽い言葉で周囲を和ませてくれる。インタビュー中も、山田は思わず気が抜けるような回答で周囲の笑いを誘った。

―― 高校野球での意気込みを教えてください。
山田陽翔:明るく楽しい高校生活にしたいと思います!

 そんな独特の親しみやすさを持つ山田であるが、野球に対しては誰よりも真剣に取り組むところも大きな魅力の一つだ。現在の課題について尋ねると、表情が一瞬にして引き締まり、真剣な眼差しで自らの課題について語った。

 「投手としては、低めにしっかり伸びる球を投げたいと思ってます。
 また体力面や技術面以外にも、メンタル面で進化していけたらと思います。今は、ピンチや追い込まれた状況になると、ボールが甘く入ってしまうところがあります。そんな場面でも、強気で勝負できるようにメンタル面を鍛えていきたいと思います」

 そんな山田に、最後に中学野球ラストイヤーに向けての意気込みを伺った。その答えは、最後まで山田らしいものであった。

 「勝って勝って、楽しい1年にしたいと思います」

 プレーでも、キャラクターでも、多くの人を惹きつける山田の活躍から、これからも目が離せない。

文=栗崎 祐太朗

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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