第923回 「野球が上手くなるための才能」を備えたU-15日本代表 小畠一心(オール住之江ヤング)【前編】2019年03月11日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]1年生の間は走っている記憶しかない
[2]情報の取捨選択が最大の強み


 中学野球のトップレベルの選手が集まるU-15侍JAPAN。昨年の8月にパナマで開催された、WBSC U-15ワールドカップでは惜しくも4位という結果に終わったが、中学野球最高峰の選手たちが日本代表の名に恥じないプレーを披露した。

 その中で主に5番打者として活躍し、高い身体能力を見せつけたのがオール住之江ヤングの小畠 一心だ。185センチ80キロと、中学生離れした屈強な体格を武器にパワフルな打撃を見せ、オール住之江ヤングでは投手としても、140キロを超えるストレートを武器にチームを牽引した。
 今回は、そんな小畠の成長の過程やU-15日本代表の経験から得たものについて迫っていく。

1年生の間は走っている記憶しかない



小畠一心(オール住之江ヤング)

 小畠 一心の野球ルーツは、ソフトボールからスタートした。当時は全くの無名だったと謙遜する小畠だが、小学生にしてすでに身長は170センチをゆうに超えており、自然と目につく存在であった。

 「地域の小さなソフトボールのチームで、大会でも優勝などはあまりありませんでした。中学校も部活の野球部でやろうかなと考えていましたが、今の監督さんにお誘いいただいて入団することになりました」

 ソフトボールではキャッチャーを務めていた小畠だったが、オール住之江ヤングの太田忠男監督は小畠の恵まれた体格に大きな魅力を感じ、投手をさせる前提で声を掛けた。太田監督は、小畠が入団した際の経緯を振り返って、次のように語る。

 「体もとても大きかったので、ピッチャーさせるからウチに入って来いと言いました。ボーイズとかに行くのが普通かなと思いましたが、ウチに入ってきてくれて良かったですね。入ってきた初日からピッチャーとして練習させました」



キャッチボールを行う小畠一心(オール住之江ヤング)

 こうして大きな期待を背負う中で、オール住之江ヤングの一員となった小畠であったが、いざ入団するといきなり中学野球の洗礼を浴びることになる。
 高校野球での活躍を見越して、体作りや体力作りを重要視しているオール住之江ヤングでは、平日でもみっちりと走り込みを行っている。体は大きかった小畠だが、はじめは先輩たちのペースについて行くことが出来ず、体力不足を痛感したと話す。

 「入ってからの練習は地獄でしたね。1年生の間は走っている記憶しかありません。
 体力がある方ではないですけど、それなりについていけるかなと思っていました。でも、先輩たちと一緒に走るとどんどん差が開いていくので、そこを埋めようと必死にやっていました」

 洗礼を浴びたのは、体力面だけでは無い。ソフトボール出身の小畠にとって、牽制やクイック、変化球への対応などは初めて経験することだった。投手を始めた当初は、ミスをすることや苦労も非常に多かったと小畠は語る。

 「けん制もクイックも全く分からない状態だったので、そこが一番苦労しましたね。試合で何回もボークをしました。コーチと一対一でひたすらクイックの練習したり、バント処理の練習も繰り返しやって何とか出来るようになりました」

【次のページ】 情報の取捨選択が最大の強み

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する

プロフィール

小畠一心
小畠 一心(おばた・いっしん)
  • ポジション:投手・外野手
  • タイプ:右投右打
  • 身長・体重:185センチ・80キロ
  • オール住之江ヤング
【関連記事】
第2回 全国制覇もドラフトも持っていく勢い!2020年の近畿地区の高校野球を占う【近畿地区の高校野球】
第972回 2018年の侍ジャパンU-15日本代表の現在地 選抜甲子園には5名が出場の可能性【高校野球コラム】
第21回 今年の甲子園に出場する1,2年は怪腕、スラッガーが続々登場!【101回大会特集】
第223回 森木、笹倉、徳丸など地方大会で躍動した23名のスーパー1年生たち【ドラフト特集コラム】
第957回 前U-15侍ジャパン監督・清水隆行氏が読売ジャイアンツ時代に実践し続けた「一流の習慣」vol.3 【2019年インタビュー】
第20回 柔軟な発想で選手の将来を考えるオール住之江ヤング その魅力は輝かしい歴史だけではない【ネクスト球児~中学野球チーム訪問~】
第917回 投手として打者として「打倒・大阪桐蔭」を目指す 小畠一心(オール住之江ヤング)【後編】 【ネクスト球児インタビュー2019年】
小畠 一心(智辯学園) 【選手名鑑】
インタビュートップに戻る サイトトップに戻る

インタビュー