第1059回 ボールの見極めをチームで徹底し、悔しい敗戦を糧に頂点までのぼりつめた 井上広大【後編】2019年10月17日

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【目次】
[1]春の敗戦から打撃の対応力をチーム全体で高める練習を徹底
[2]センバツの凡退の経験を生かし、奥川から本塁打

 今夏の甲子園で悲願の初優勝を成し遂げた履正社。強力打線を誇ったチームの中で3本塁打を放ち、全国制覇に大きく貢献したのが4番に座る井上 広大だ。身長187㎝、体重97㎏と恵まれた体格の持ち主だが、ホームランを打てる秘訣はそれだけではない。高校3年間での成長やセンバツの負けから磨いてきた対応力について話を聞いた。

前編はこちらから!
大阪桐蔭、星稜、初の全国制覇まで何度も高い壁に跳ね返され、自分の無力さを知った【前編】

春の敗戦から打撃の対応力をチーム全体で高める練習を徹底



甲子園で本塁打を放った井上広大 ※写真=共同通信社

 しかし、春の大阪大会では準々決勝で好投手・上田 大河を擁する大阪商業大高に2対3で敗戦。府内のチームに敗れたことで、「このままじゃだめだという気持ちになりました」とより気が引き締まった。

 春から夏にかけて履正社が課題として取り組んできたのは打撃の対応力だ。後にこれが夏の甲子園で発揮されることになるのだが、井上に対応力を上げるために個人、チームで取り組んできたことを教えてもらった。
「自分が取り組んだことは、どんなボールでも前で捉えようとしていたのを、体の中で捉えることによって、ボールを見る時間が長くなりました。チームでは追い込まれてからの時間を長くするために、低めの変化球もワンバウンドを振らないことを徹底してきました」

 ボールをよく見て、相手が振らせたい球をキッチリと見逃す。こうして打撃の対応力を磨き、夏の大阪大会を優勝。「大阪大会では苦しい試合も何試合かあったんですけど、その試合に関しても狙い球を決めて振れていたので、大会を通して悪い流れは感じなかったです」と大会を通して納得の試合運びをすることができ、春夏連続の甲子園出場を決めた。

 甲子園の1回戦ではドラフト候補の鈴木 寛人を擁する霞ヶ浦と対戦した。この試合で桃谷 惟吹が先頭打者本塁打を放ったが、「桃谷の先頭打者ホームランから始まったと思っています」とあの1本が大会のターニングポイントだと感じていたようだ。これでチームが勢いに乗り、井上も第1打席で本塁打を放っている。
「ストレートで押してくる投手とは聞いていて、打席に入ったときは思った以上のキレはありました。詰まっていたので、入るかわからなかったんですけど、夏場にいつもはしないウエイトを今年はするようになって、パワーがついていたので、入ったと思います」

 昨年までは夏場にウエイトトレーニングをしなくなり、筋力が落ちることがあったが、今年は継続していたことで筋力がキープされていたという。この試合ではチーム全体では5本塁打を放ったが、その成果が表れたということなのだろう。

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プロフィール

木下元秀(敦賀気比)
井上 広大(いのうえ・こうた)
  • 履正社
  • ポジション:外野手
  • タイプ:右投右打
  • 身長体重:187センチ97キロ
  •  
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