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- 宮川哲の魅力は150キロ超えの速球だけではない。高速カーブなど変化球を投げるポイントを解説!【後編】
第1051回 宮川哲の魅力は150キロ超えの速球だけではない。高速カーブなど変化球を投げるポイントを解説!【後編】2019年10月15日
【目次】
[1]持ち球のカーブ、カットボール、フォークボールを投げるポイントを解説!
[2]初の都市対抗出場も自身のピッチングには納得していない
初の都市対抗出場も自身のピッチングには納得していない

宮川哲(東芝)
宮川の変化球の精度が高まったのは投球フォームの改良が大きい。そこは、高校、大学、社会人とレベルが高まってきて、同じ考え方では通用しないと感じたことが理由だ。
その中でも投手として成長を見せた大学時代から継続的に取り組んでいるのが「遠投」と「体幹トレーニング」だ。まず遠投について、「遠投はほぼ毎日やっています。体を大きく使って強いボールを投げる目的をもって投げています。僕は遠投をかなり大事にしていますね」
実際に遠投を見てみると、かなり遠い位置からでも失速せず強いボールを投げているのが分かる。そして前編でも紹介したが、宮川はキャッチボールの前に、いろいろな種類の体幹トレーニングに取り組んでいる。
「僕は投げることにおいて体幹はかなり大事だと思っていて、ほぼ毎日やっています。大学時代からその重要性は感じていて、トレーニングはかなりやるほうだと思います。おかげで大きな怪我をすることなく投げられていると思います」
こうした毎日の積み重ねで社会人野球でもトップクラスの150キロ台のストレートを投げることができるのだ。
そして社会人2年目の今年は、予選を勝ち抜き、自身初の都市対抗出場を決める。2回戦のJR東日本東北戦では4.2回を投げて自責点2、5奪三振、そして準決勝のJFE東日本戦で先発。5回を投げ、6奪三振、自責点2。2試合合わせて、9.2回を投げ、11奪三振、自責点4に終わった。宮川はこの結果に満足していない。
「社会人に入って目標にしていた大会でしたから、投げられた喜びはあります。ただ内容としては全く満足していないですし、自分の甘さを痛感させられました」
その後、宮川は日本選手権へ向けて調整を続けている。近づいてきたドラフト会議。今までとは違い、緊張の日々を過ごしている。宮川は「指名されて、プロの世界にいくことができれば、大事な場面で任される投手になりたいです」と意気込んでいる。
こうしてレベルの高い環境に応じて努力を続けてきた宮川。能力以外にも大きな強みとなるだろう。まだ伸びしろたっぷりの24歳に吉報は届くのか。
(取材=河嶋 宗一)

- 宮川哲(みやがわ・てつ)
- 東芝
- ポジション:投手
- タイプ:右投げ右打ち
- 身長体重:177cm80kg