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- 奥川恭伸と歩み、ともに成長を続けた捕手人生。これからも確かな実力をつけて球界を代表する捕手へ 山瀬慎之助(星稜)
第1036回 奥川恭伸と歩み、ともに成長を続けた捕手人生。これからも確かな実力をつけて球界を代表する捕手へ 山瀬慎之助(星稜)2019年10月06日

【目次】
[1]星稜に進んだきっかけは奥川とバッテリ―を組んで甲子園にいきたかったから
[2]研究心旺盛な姿勢でスローイング、キャッチングを磨き信頼される捕手へ
今年のドラフトで複数球団からドラフト1位候補といわれる奥川 恭伸(星稜)。その奥川と小学校4年生の時からバッテリーを組んできたのが山瀬 慎之助だ。「奥川の持ち味を出すのは誰にも負けない」という言葉も大げさではなく、奥川の快投には必ず山瀬の存在があった。その山瀬もプロの舞台へ挑戦しようとしている。山瀬自身の成長も奥川の存在が欠かせなかった。
奥川のインタビューはこちら!
なぜ奥川恭伸は超一流投手になったのか?それは高い次元を求めたマイナス思考にあった
星稜に進んだきっかけは奥川とバッテリ―を組んで甲子園にいきたかったから

笑顔でミットを構える山瀬慎之助(星稜)
根っからの捕手人生だ。また山瀬の捕手としての成長は奥川 恭伸の存在が欠かせない。
小学校2年生から野球を始め、最初はキャッチボールをこなしながら基礎を固めた。そして与えられたポジションがキャッチャーだった。
そして奥川との出会いも小学校2年生から。同じクラスだったのが仲良くなったきっかけだった。
「僕と奥川は活発的なグループの仲間として、一緒に遊んで、すぐに仲良くなりました」
また奥川はあとから山瀬と同じチームに入り、バッテリーを組み始めたのが小学校4年生から。ほぼ同時期に山瀬は捕手を始めており、8年間の捕手人生のほとんどが奥川と組んできた。ちなみに当時の奥川の印象について聞くと、
「確かに良い投手ではありましたが、当時は奥川より良い投手はいましたし、そこまで突出した投手ではなかったです」
奥川が凄くなったと実感したのは宇ノ気中に進んでからだ。
「中学生になってからだいぶ頭角を現してきて、点を取られない投手になっていました。本当に常に成長しつづけていて伸びていくなと感じていました」
バッテリーを組んでからは捕手として成長したい思いが常にあった。
山瀬といえば、肩の強さがストロングポイント。野球を始めてから肩の強さには自信を持っていたが、強くなったのは奥川の存在がある。
「学年が上がるにつれて凄くなる奥川が常にそばにいるので、奥川よりも速いボールを投げたい、遠くまで投げたいという思いで練習をしていたと思います。奥川が成長していくにつれて肩が強くなったと思います」
奥川の存在によってとびぬけた強肩を持った山瀬は中学時代に投手を兼任。ストレートのスピードは奥川と競い合うほどだった。その姿を見て投手を勧める声もあり、中には投手のほうがプロにいけるという評価もあった。それでも山瀬は捕手にこだわった。
「奥川と一緒に進学することを決めていましたし、奥川がいる以上、自分はエースピッチャーになれないのはわかっていました。自分がキャッチャーにこだわった理由は、それでも奥川とバッテリーを組んで甲子園に出たかったからです」
それだけ山瀬にとって奥川はかけがえのない存在なのである。
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