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- 府内屈指の右腕を日本代表入りの怪腕にさせたドラ1先輩のアドバイス 吉田大喜(日本体育大学)
第1056回 府内屈指の右腕を日本代表入りの怪腕にさせたドラ1先輩のアドバイス 吉田大喜(日本体育大学)2019年10月06日

【目次】
[1]松本、東妻の二人から多くのことを学んだ
[2]一気に伸びた球速と不安定な握りで投げるスプリット
9月7日にWエースとしてしのぎを削り合った北山 比呂と共に、プロ志望届けを提出した日本体育大学の吉田 大喜。
大学3年の春のリーグ戦で最速150キロを計測し注目を浴びると、その後は大学日本代表に選出され、9月21日の大東文化大戦ではリーグ戦初完投初完封も記録。現在、ドラフト上位候補と目されている。
大学4年間で大きな成長を遂げた吉田だが、成長の要因はどこにあるのか。4年間の歩みに迫った。
松本、東妻の二人から多くのことを学んだ

吉田大喜(日本体育大学)
高校時代は最速146キロのストレートを武器に、大冠を最後の夏で大阪府大会ベスト4に導き、府内では指折りの好投手だった吉田はプロ志望届けを出すも指名漏れ。日本体育大学への進学を決断したのは、高校時代の恩師である東山宏司監督からの勧めがあったことを明かす。
「監督さんが日本体育大の卒業生で、繋がりがありました。また明石商だった松本 航さん(埼玉西武ライオンズ)など、いい選手が多いということで決めさせていただきました」
日本体育大学に入学後、吉田がまず感じたのは、大学生の投手は直球の質の高さと変化球の幅の広さが全く違うことであった。高校時代はストレートとスライダー中心の配球で組み立てていたが、それだけでは通用しないことを痛感した。直球や変化球、コントロールなど、すべての面でレベルアップの必要性を迫られた。
「すごくレベルの差を感じましたね。高校生の頃はストレートと遅い球(スライダー)で抑えていましたが、大学生ではカットボールのような中間球を投げたり、真っ直ぐのキレや伸び、コントロールが全然違います。レベルの高さを痛感しましたね」

キャッチボールをする吉田大喜(日本体育大学)
また、レベルの高さを感じたのは技術面だけではない。吉田の一学年上には、松本 航、東妻 勇輔(千葉ロッテマリーンズ)のプロに進んだ二枚看板が在籍しており、吉田は「二人から多くの学んだ」と振り返るが、なかでも最も勉強になったと語るのが松本の精神面であった。
「人は誰でも気持ちの浮き沈みがあると思うのですが、松本さんは浮き沈みがないというか、やる気がないときでもこれだけはやるということを決めて練習されていたので、そこがすごいなと思いました」
「心技体」のすべてにおいて、大学野球のレベルの高さを痛感した吉田。ここが大学日本代表入りへのスタート地点であった。
【次のページ】 一気に伸びた球速と不安定な握りで投げるスプリット

- 吉田 大喜(よしだ だいき)
- ポジション:投手
- 身長体重:175センチ76キロ
- タイプ:右投右打
- 大冠高⇒日本体育大