ここまで4試合で6安打5打点 石川昂弥の好調を生んだ夏の「長い準備」
台湾に無念の5回降雨コールドで敗れた侍ジャパン日本代表。これで対戦成績は3勝1敗となり、スーパーラウンド進出が持ち越しとなった。
日本にとって歯痒い試合となったことは言うまでもないが、そんな中でもここまで全試合で4番に座る石川昂弥が、大きな存在感を見せたことは収穫だ。試合後、石川に好調の要因について迫った。
石川昂弥(東邦)
台湾の先発マウンドに上がったのは、東北楽天ゴールデンイーグルスと育成契約を交わした左腕の王彦程。
クロスファイヤー気味に食い込む130キロ台中盤のストレートと、コーナーに散らすチェンジアップのコンビネーションが持ち味の投手で、結果的に石川以外の打者は完全に抑え込まれる結果となった。
そんな中で2安打1打点と一人気を吐いた石川は、ここまで好調を維持できてることに手応えを口にする。
「状態はいいと思います。2打席とも打ったのはチェンジアップでしたが、追い込まれていたので食らいついていきました。狙い球ではありませんでしたが、それでも対応できたと言うことは調子がいいのだと思います」
国内合宿の強化試合では3試合で4安打4打点、大会に入ってもここまで4試合で6安打5打点と、状態が良いことは数字が証明してる。
また巨人軍の長谷川国利スカウト部長からも、「木製バットに対応できている選手」として名前が挙がるなど、不動の4番に相応しい打撃を続けている。
石川は、状態が良いことの要因に夏からの準備があったことを明かす。
「夏が早く終わってしまったので、準備はしっかり出来ていたと思います。木製バットでのバッティングもそうですし、速球に対応できるようにマシンも150キロに設定して練習を行ってきました」
そう語る石川の顔つきは、自信がみなぎっているように感じられる。
台湾に敗れたため対戦成績は3勝1敗となり、スーパーラウンド進出に向けてもう負けは許されない状況になった日本代表。だが「不動の4番」の存在は、これ以上無く頼もしい。
初の世界一に向けて、この先も石川の力が必要となりそうだ。
(記事=栗崎 祐太朗)