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 静岡県の中心街にある、県立高校の駿河総合。総合学科の学校なのでさまざまな生徒たちが集まってきている。比較的部活動は盛んだが、一般的な公立校であることに変わりはない。そんな駿河総合野球部の選手がU-18日本代表候補の内野手として選出されて話題になっている。プロ野球のスカウトたちもその将来性には期待をしているという逸材である。「紅林 弘太郎」という、まるでアクション劇画の主人公みたいな名前だが、そんなところにも彼のスター性が潜んでいるといっていいのかもしれない。

 後編では、これからの課題や理想とする選手像についても迫っていく。

◆静岡の公立校から生まれたU-18日本代表候補 紅林弘太郎(駿河総合)の歩み【前編】

一番いい打球は左中間をライナーで破っていく打球



紅林弘太郎(駿河総合)

 U-18代表候補選手にも選ばれ、プロ野球のスカウトにも注目されるような大型遊撃手となった紅林弘太郎。技術的には、インコースを攻められても、苦手なところはファウルにできるような技術を磨いていかなくてはいけないということを一つの課題にも挙げていた。そのためには、打席では常に「自分の“間”」を大事にしていくことを心掛けている。そのためにも、集中力を高めていき、勝負球を確実に捉えていくこと、それが夏への自分自身の最大の目標でありテーマだという。
 おそらく、相手からは警戒もされるであろうし、それ程勝負はしてくれないことも多いであろうと思われる。それだけに、数少ない相手の甘い球、あるいは勝負球を確実に捉えていくことである。その技術を高めていくことが、これからの課題にも挙げている。

―― U-18日本代表の候補合宿に参加してみてどうでしたか?

紅林弘太郎(以下、紅林) 一つひとつのプレーを一つずつ丁寧にやっていくということ、みんな基礎がしっかりしているなということを改めて感じました。

―― 自分自身のモチベーションも上がりましたよね。

紅林 それはもちろんです。高校野球をやっている中で、最高のレベルの中に選んでもらえたのですから…。ただ、そこで皆の中に入ったら、自分はまだまだだなということも感じました。

―― その中で得たことの一つとして、先ほども言っていた「自分の“間”」を大事にしていくということでしょうか。

紅林 そうです。秋もそうでしたけれども、左の緩い投手が苦手で、それに引っかかってしまってやられてしまいました。春も同じパターンでしたから、そこは反省です。それと、バッティングというのは、やはりどうしても波があるじゃないですか。だけど、守備というのは波がないので、安定していけばいくほど、守りでチームを助けることが出来ると思います。



望月監督も期待の高い紅林弘太郎(駿河総合)

―― 自分で、理想の選手というか、目標としている選手を挙げるとすれば。

紅林 自分は巨人の坂本(勇人)選手やソフトバンクの今宮(健太)選手に憧れて、ショートをやりたいと思いましたから、やはりそういう選手になりたいです。

―― どちらも、打撃も勝負強いけれども、守備で定評のある選手だよね。

紅林 そうです、それが目標です。

―― 夏は、まだ勝てていないですけれども、そのあたりについて期するところはありますよね。

紅林 はい、初戦が大事だと思います。全力で勝ちに行きたいです。

―― 今の、自分たちのチームについては、どんなチームだと感じていますか。

紅林 明るくて勢いのあるチームです。だから、勢いに乗っていかれればいいと思います。接戦でも自分たちで崩れて負けていかないようにしていきたいです。そのためには、集中して自分たちのプレーをしていけば、負けないと思っています。

―― 紅林君自身の将来への夢というか、希望は?

紅林 プロ野球選手です。プロ志望届は出すつもりです。

―― 今日は、ありがとう。いい夏にしたいですね。

紅林 はい(笑顔)。ありがとうございます。

文=手束 仁

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