第977回 コントロールで生きる!自身のスタイルを確立させた大阪桐蔭時代 田中誠也(立教大)【前編】2019年07月02日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【田中誠也のギャラリーもチェック!】

【目次】
[1]周りはすべて速い投手ばかり。コントロールを突き詰めようと考えた
[2]全国舞台で活躍も敦賀気比戦の投球は自分を変えてくれた

 今年の大学生を代表する技巧派左腕として注目される田中 誠也。ストレートは140キロ前後ながら、空振りが奪え、さらにストレートと同じ腕の振りで投げ込むスライダー、チェンジアップと次々と打者を手玉に取る投球で、大阪桐蔭時代は甲子園優勝、ベスト4に導き、立教大入学後はリーグ通算13勝、2度の最優秀防御率を獲得している。

 その野球人生を追っていくと、投手ならば、誰しもが学べる要素が詰まっていた。前半は大阪桐蔭時代の取り組みについて語っていただいた。


周りはすべて速い投手ばかり。コントロールを突き詰めようと考えた



インタビューに答える田中誠也

 田中の野球人生の始まりは小学校3年生から。左投手ということで、入部のときから投手を始め、試合で投げ始めたのは5年生からだ。

「野球を始めた時からキャッチボールは投球につながると思っていたので、投手の憧れはずっとありました」

 小学校時代の憧れの左腕は智辯和歌山時代の岡田 俊哉(現・中日ドラゴンズ)。細身で球速が速く、切れのあるスライダーを投げ込む姿に惹かれていた。

 今でこそ制球力抜群の左腕として活躍する田中だが、小学校時代、コントロールには自信がなかった。そして生駒ボーイズに進むと少しずつ頭角を表していく。

「練習量は中学のクラブの中ではかなりあるチームで、土日合わせて週5日で練習するチームでした。平日だと17時~22時まで練習をしていて、たくさん走りましたね。コントロールは少しずつ良くなっていたと思います」

 コントロールを良くするためにひたすらピッチング練習を取り組んで、コントロールを良くする感覚を掴んだ。

「僕は理論も大事にしていますけど、感覚も同じくらい大事です。僕は独特の握りをしていて、普通ならば握った時、Cの字になると思うのですが、僕の場合、逆のCのような形で、普通の投手が投げている握りのほうが投げやすいですね」



田中誠也のストレートの握りはシームの形が逆Cになっている

 そして中学では無安打無得点試合を2回、完全試合を1回達成するなど活躍を見せ、大阪桐蔭の門を叩く。大阪桐蔭に進むきっかけとして、
「生駒ボーイズのグラウンドは大阪桐蔭のグラウンドが近かったというのもありますし、僕の中学3年生のときに、藤浪 晋太郎さんがエースとなって、春夏連覇を果たしている姿を見てきて、そういう学校からお誘いをいただいて、中学の指導者、両親からも『いくしかないんじゃないか』といわれ進学を決断しました」

 入学後、練習メニューの質の高さに驚く。

「1つ1つのメニューをしっかりとこなさない後れてしまう感じはありました」

 練習についていくだけではなく、周りのレベルの高さにも驚かされた。

「先輩だけではなく、同級生もみんなボールが速くて、自分はかなり遅い方です。体が大きかったので、凄いところに来てしまったと思いました」

 中学3年生のときの最速は128キロ。同級生には自分よりも速い投手もいて、1年立つと、自分よりも球速が速い後輩投手も入部してきた。それを見てきて田中は「スピードで勝負するのではなく、他の部分で勝負しようと考えました」

 もちろん球速を高めたい考えはあったが、同じことをしていてもライバルに勝つことはできない。そこで、田中はコントロールを突き詰める事を考えた。

【次のページ】  全国舞台で活躍も敦賀気比戦の投球は自分を変えてくれた

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する

プロフィール

福重 圭誇(尚志館)
田中 誠也(たなか・せいや)
  • 立教大学
  • ポジション:投手
  • 身長:171センチ 体重:68キロ
【関連記事】
第99回 優勝候補・常総学院などが登場する大会2日目の見所・注目選手リスト【秋季関東大会】【大会展望・総括コラム】
第1055回 軽く投げる感覚を掴んだからこそ厳しい夏の大会を投げ抜けた 玉村昇悟(丹生)【後編】 【2019年インタビュー】
第1054回 無名の高校だからこそじっくり成長できた 玉村昇悟(丹生)【前編】 【2019年インタビュー】
第235回 高校生ナンバーワンスラッガー・石川を筆頭に今年の内野手は粒揃い!【厳選15内野手リスト】【ドラフト特集コラム】
第1052回 奥川恭伸に刺激を受けた木下元秀(敦賀気比) 高校野球で残した後悔をプロの世界で晴らす! 【2019年インタビュー】
第1048回 左腕エースからプロ注目のスラッガーへ 木下元秀(敦賀気比)の努力の軌跡 【2019年インタビュー】
第970回 【秋季東京都本大会 展望】日大三、東海大菅生などが揃うブロックも!秋の都大会は超激戦が予想!【大会展望・総括コラム】
第228回 将来性抜群の大型右腕・佐々木朗希(大船渡)の行き先はパ・リーグか?1位指名球団を予想!【ドラフト特集コラム】
第228回 石川、森、韮澤…。プロ志望表明のU-18代表野手はプロで活躍できる魅力が備わっている【ドラフト特集コラム】
第1032回 戸田懐生(東海大菅生ー徳島インディゴソックス)甲子園での成長 【2019年インタビュー】
仁志敏久から学ぶ 野球の基礎・基本【トレーニング編】
仁志敏久から学ぶ 野球の基礎・基本【打撃編】
仁志敏久から学ぶ 野球の基礎・基本【走塁編】
仁志敏久から学ぶ 野球の基礎・基本【守備編】
仁志 敏久が語る
仁志敏久から学ぶ 野球の基礎・基本
田中 誠也(大阪桐蔭) 【選手名鑑】
大阪桐蔭 【高校別データ】
常総学院 【高校別データ】
敦賀気比 【高校別データ】
東海大菅生 【高校別データ】
八戸学院光星 【高校別データ】
八頭 【高校別データ】
インタビュートップに戻る サイトトップに戻る

インタビュー