目次

[1]徳島商で向上した「インパクト率」と「制球」
[2]「2つの夢」を叶えるべく、最後の夏へ

 最速140キロ。高校通算本塁打25本塁打。強肩俊足を備える3番・遊撃手の石上 泰輝と共にエース・4番として名門・徳島商の強さを継承する村田 龍哉徳島商3年・投手兼三塁手)。昭和的強面の風貌もあいまって豪快さがクローズアップされる村田だが、その内面の緻密さは意外にも知られていない。

 そこで今回はバッティング・ピッチング両面で彼の「豪快かつ緻密」を紹介。そして徳島商を2011年以来、8年ぶり24回目の夏甲子園へ導くべく最後の夏に向かう意気込みを聴いた。

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徳島商で向上した「インパクト率」と「制球」


―― 徳島松南ヤング時代から速球派として鳴らした村田選手ですが、まず徳島商への入学を決めた理由を教えてください。

村田 龍哉選手(以下、村田) 僕は徳島松南ヤング3年秋にグランドチャンピオンシップに出場したんですが、そこで対戦した兵庫伊丹ヤング戦で、僕は思い切り投げているのに、向こうは配球とかを考えながら投げている。違いを感じました。
 そこで徳島県外高校への進学も考えていたんですが、僕の当時のレベルでは県外は難しい。そう思っていた時に徳島商から(各校5人程度自分の特技をアピールできる特色選抜入試で)誘って頂いたのと、「徳島商はバッティングの指導がいい」というお話も聞いたので入学を決めました。

―― 実際に森影 浩章監督から受けた打撃指導はどうでしたか?

村田 入学当初は全く打てなかったのですが、森影先生からバットの構え方やヘッドの位置を教えてもらったことで打撃がよくなりました。

――よくなったポイントを具体的に教えて頂いていいですか?

村田  構えで言えば、中学校まで頭の方にヘッドが入りすぎていたんですが、今はシンプルにヘッドを作ってボールの下をしばいて切るイメージ。これによってインパクト率が上がりました。

「3度の悔しさ」を超えて



ピッチングを行う村田龍哉(徳島商)

――ただ、悔しい出来事もありました。たとえば2年夏の徳島大会準々決勝・鳴門渦潮戦。徳島商は7回表・村田選手のホームランで先制しながら、その裏に8失点でコールド負けを喫しました。

村田  あの試合、僕はホームランを打って「これで行ける」と思ってしまって、その裏に武田 翔太(現:中部学院大1年)さんの後からリリーフした時、力でねじ伏せようとしてボールが全部真ん中に入って打たれてしまった。悔しい試合でしたが、そこで「ストレート一本では通用しない」と気付けたことが、カーブ・縦スライダー・チェンジアップ・フォークといった変化球を交えられたことが、秋の県大会準優勝・四国大会1勝につながったと思います。

―― ちなみに、この秋季徳島県大会準決勝では延長戦で後に秋の四国大会ベスト4・21世紀枠センバツ出場した富岡西にも競り勝っています。やはり浮橋 幸太(3年)という存在は意識しますか?

村田  浮橋は投手としては様々な変化球を持っているし、ストレートも速いので的が絞りづらいんですが、そこはチームとして絞っていくことが必要と感じます。もちろん彼は打者としてもいい選手なので、変化球でかわすことを考えています。

―― 秋の四国大会では英明(香川)に延長11回勝利も、高知商には1対2で競り負けました。

村田  はじめて延長11回を投げても球速が落ちなかったことは自信になったんですが、翌日は肩の張りが出た中で、1球の重みを知った大会となりました。そこで冬にはロング走やスクワットとかでスタミナを付けることに重点を置きました。

―― 「ロング走」は最近では珍しいトレーニングですね。

村田  メンタルのところを強化したかったんです。「ヤバいわ」と思っても「そこで頑張らないかん」と思えるので、精神的にいいと感じました。

―― 秋に続く準優勝だった春の県大会ではチーム方針で三塁手専任でしたが、そこでの収穫はありましたか?

村田  「ホームランを狙わずに、ここという時にヒットでチームに貢献したい」と思った結果、確率が上がったことはよかったです。その後、ゴールデンウイークでは逆方向をイメージする中で右中間も含めて4本ホームラン(5月末で高校通算本塁打25本)が打てたのは自信になっています。
 ただ、新人ブロック大会でコールド負けした徳島北に春も決勝戦で負けたことは悔しいですね。秋も決勝戦で川島に負けているし、僕自身も春の決勝戦では1安打しか打てていない。責任は僕にあるので夏は絶対にリベンジしたいです。

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