目標は土井監督を超える!2年生スラッガー・田窪柊(東大阪大柏原)の成長に注目!
今年の東大阪大柏原の4番打者として活躍が期待される田窪柊。高校2年6月の時点で高校通算8本塁打だが、筋肉質の体型から豪快に振り抜くスイングを見ると、量産を期待したくなる。そんな田窪の歩みを振り返ってきた。
本塁打を打つようになり、スラッガーとしての自覚が芽生えてきた
田窪柊(東大阪大柏原)
3歳の頃から野球の道を歩んできた田窪。小学校では、高倉少年野球連合に所属。そして大阪北ボーイズに進むと、外野手をメインにいろいろなポジションをこなしてきた。東大阪大柏原へ進むきっかけとしては、ボーイズ時代の指導者が東大阪大柏原とつながりがあり、進学を決めた。
田窪は元プロの土井健大監督の指導についていけるか不安に感じていたようだが、「土井先生は教え方が上手くて、ついていけそうかなと思いました」と安堵する。
1年秋まではファーストだったが、冬の間にレフトへ転向。中学時代から長打力には自信があったが、1年秋まで1本塁打しか打てなかった。
冬の前、土井監督から「冬の練習を頑張れば、本塁打を打てるようから頑張れ」と声をかけられた。最初は疑問に思ったが、まずは冬の練習に前向きに取り組んだ。
「冬の練習はきつかったです。特にグラウンドを大回りするランニングはタイム制限があり、クリアしないと先輩たちに迷惑をかけることになるので、必死にやり抜きました」
また打撃面では体の開きを抑えることを意識した。
「僕は打つ時、打った方向に顔を向いてしまうんです。いわゆる開きが早いということなんですが、それを防ぐためにできるだけボールを長く見て打つことを意識しました」
田窪柊(東大阪大柏原)
すると一冬明けた今春、本塁打を連発。春の大会では1回戦の茨木工科戦で、公式戦初本塁打を記録。
「レフトへしっかりと飛ばすことができました。公式戦のホームランは嬉しかったです。監督の言葉を信じて、練習をしてきてよかったです」と笑顔を見せる田窪。
今はセンター方向へ本塁打を打つために、打撃練習ではセンター方向を意識した打撃が中心。自分から土井監督へ話かけてアドバイスをもらって、練習に励んでいる。
最後の夏には20本塁打に達したいと考えている田窪だが、目標とするのは、土井監督だ。土井監督は履正社時代、高校通算43本塁打を記録したスラッガーだったが、田窪にとって良い手本となっている。
「土井監督はたまに打撃練習に入るのですが、本当に飛ばすんです。低い弾道でものすごい速さで、オーバーフェンスする打球を連発していて、これがプロか…と驚きましたが、自分も土井監督のような打球を打てるスラッガーになりたいと思っています」
志を高く持った2年生スラッガーの成長に注目だ。
文=河嶋 宗一