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第949回 この夏は巧みな守備だけではなく、流れを変える一発長打を見せたい!小松涼馬(帝京)【後編】2019年06月07日

【目次】
[1]キューバで守備の技術を進化させた
[2]この夏は一発長打で流れを変える選手になりたい
今年の帝京は守備の帝京と呼ばれるが、その中で全国クラスの実力を持った野手がいる。それが2年生の小松 涼馬だ。172センチ72キロという体格ながら、ミートと長打を兼ね備えた打撃と、抜群の身体能力を生かした二塁守備は大きなセールスポイントとなっている。
後編ではキューバ遠征で掴んだ守備への手応え、そして夏に向けた意気込みに迫った。
キューバで守備の技術を進化させた

東京代表キューバ遠征での小松涼馬(帝京)
キューバ遠征では攻守で大活躍を魅せていた小松。首脳陣からの評価が特に高かったのは「守備」だ。キューバのグラウンドはデコボコ。きれいに整備されている日本のグラウンドと違って、イレギュラーバウンドも多く、さらに天然芝なのでなかなか打球が転がらない。多くの選手が苦労し、エラーもする中、小松はただ1人、対応をしていた。試合でも大きく跳ねた打球を軽快に処理してアウトにするプレーもあった。これには前田監督も「あれはスタンディングオベーションが出ましたよ。『よく捕ったな』とコーチ陣も言っていました」
小松はどう意識して守っていたのか。
「セカンドだったので、落としたら一つアウトにできるという考えを常に持って、下からという意識で、前に止めてでもアウトにしてやろうという気持ちでやっていました」

ガッツポーズを見せる小松涼馬(帝京)
「成瀬さんはフットワークがすごく軽い守備が特徴で、どうボールに入っていったらいいかなど、守備に関することを聞きまくりました。成瀬さんはすごく優しくて、自分がエラーした時でもしっかり声をかけてくださって、すごく良かったです。イケメンですし(笑) 本当に憧れの先輩です」
帰国してからは守備の心構えが変わった。
「“基本がすべてじゃない”ということをすごく意識していて、正面で捕るのが当たり前なんですが、それだけではなく、応用が役立っています」
例えば、セカンドベース付近に打球が転がった時は逆シングルで捕球。同じ場面でランナー一塁の場面では捕球してグラブハンドトスをして、併殺を狙うなど引き出しを増やした。また練習では逆シングルが難なくできるよう、練習を繰り返した。
「セカンドベースの近くに来たゴロを逆シングルで捕ってショートにトスするのとかを取り入れています。キューバの選手はあの動作を難なくできているじゃないですか。それは普段から練習をしていると思って、帰国してからからの守備練習はより意識するようになりました」
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