目次

[1]3年生に入り、投球フォームに向き合う時間が増えた
[2]努力を続け、茨城ナンバーワンピッチャーの座&甲子園出場へ

 21世紀枠として今年の選抜に出場。
盛岡大附をあと一歩まで追い詰めたエース・岩本 大地

 印象に残ったのは、投手としての完成度の高さだ。
常時140キロ台のストレートは回転数が高く、縦横のスライダー、カットボール、チェンジアップも器用に操る。これまで21世紀枠に出た投手で、140キロが出る投手、フォームが良い投手は見てきたが、速球、変化球の精度、フォームの精度も高い投手は見たことがない。なぜここまで高クオリティな投球が実現できるのか?その秘密を探るべく、石岡一高に足を運んだ。後編では、春季大会終了後に取り組んだフォーム改造についての取り組み、夏へ向けての意気込みに語っていただきました。

前編はこちら!
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3年生に入り、投球フォームに向き合う時間が増えた


 相手は盛岡大附。岩本は大会直前に腰を痛め、なかなか調子が上がらずにいた。そこで修正したのがフォームだった。インステップ気味になっていたのを、真っ直ぐ踏み出すように修正したのだ。

 「腰を痛めて、インステップ気味になっていたんです。なので、もう一度、しっかりとまっすぐ踏み出して体を回転させることを意識して投げたら、甲子園前は調子が上がっていきました」

 甲子園での投球はほぼ自分が描いたものだった。
 「試合前のブルペンからストレートの走りが良かったです。それを試合でも発揮できました」

 甲子園ではストレート、変化球も思い通りに投げることができた。また投げるたびに歓声がわく甲子園の雰囲気を楽しんでいた。
 「あれほど人が集まる中で投げられるのは甲子園だけだと思うので、その楽しさは感じていました」
 甲子園では9回二死まで盛岡大附を追い詰める投球を見せ、自分の名を全国区にした。

 しかし甲子園後の県大会・水戸商戦では5回まで7四死球、5失点と悔しいピッチング。
 「この試合は最初から調子が悪かったのですが、なかなか修正ができず、終わりました」
 県大会が終わり、岩本は自分のフォームに向き合った。すると、外部コーチから指摘されたのがテークバックに入った際、右肘が遅れて入っていることだ。その欠点が直すために左腕の使い方に着目した。

 ではどう修正したのか。具体的に解説してもらった。
 「テークバックについては僕の投球フォームと他の投手のフォームを見直したら、確かに遅れて入っているのが分かりました。左腕の使い方も正直、あまり意識していなかったのですが、指摘されたことを自分の中で、落とし込んで練習したら、テークバックが遅れずに、しっかりと上半身が回転できず、だいぶ切れの良いストレートを投げられるようになりました。調子が悪いと腕のしなりだけで投げているところがあったのですが、左手を使うことで、体全体で投げることができました」

 具体的な方法としては左腕のグラブを以前よりも高く掲げるようになった。そして左手を支点にして、体全体で回すことを意識。これはキャッチボールから意識し、シャドーピッチングでも左腕の使い方だけをチェックした。すると、球数を投げても精度の高いストレートを投げられるようになった。また、走者を出しても、力のあるストレートを投げられるようになった。