目次
[1]捕手一筋の野球人生の始まり
[2]「甲子園出場」を最大の目標に努力し続けた高校時代



 昨秋の日本シリーズでは甲斐 拓也(ソフトバンク)が盗塁を6連続で阻止しMVPに輝いたが、今秋のドラフト候補にもたぐいまれな強肩と優れた守備力で高い評価を得ている選手がいる。それが二塁への送球タイムが最速1.72秒と、驚異の数字を誇る東海大の海野 隆司選手だ。

捕手一筋の野球人生の始まり


 海野選手が野球を始めたのは小学校1年生のとき。2人の兄が野球をやっていたことから自然と始めていたという。

 キャッチャーにコンバートされたのは小5のとき。「他にボールを受けられる選手がいなかったので、監督から『やれ』と言われたんです。でも、正直なところ、キャッチャーをやっていて楽しいと思ったことはないですね。やり甲斐はありますけれど」。とはいえ、それから現在まで捕手一筋の野球人生を歩んでいる。

 高校は関西(岡山)に進学。「岡山県で甲子園に近いチームといえば関西ですから、中学生の頃には『自分は関西に行くんだ』と周囲に宣言していました」。

 ただ、高校生の頃はかなりハードな毎日を過ごしていたという。「自分は通いだったこともあって、毎朝5時すぎには起きて、グラウンドに着いてから軽く走って。それから練習試合をして、練習をして、また走って、やっと帰宅するのが夜の11時ごろ。そして、翌朝はまた5時に起きて……という感じだったのでキツかったですね」。

 なかでもランニングのメニューがたいへんだった。「外周だったり、グラウンド1周だったり、ポール間だったり、長めの距離を走ることが多かったんですが、そのおかげでメンタルは強くなりました。そうやって心身ともにギリギリまで追い込んだ練習を経験できたのは良かったですね」。

 また、キャッチャーとしてストップの練習にはかなりの時間を費やした。「マシンでワンバウンドのボールを2箱分くらい。一年中、ひたすら止めていたら怖さがなくなったんです。ストップは形(技術)よりも気持ちが大事なので、恐怖心を克服できたのが、今につながっていると思います」