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第955回 「アイツがいれば勝てる」と仲間から思ってもらえるような投手に!山田紘太郎(西尾東)【前編】2019年05月14日

【目次】
[1]「アイツがいれば勝てる」と仲間から思ってもらえるような投手を目指した秋
[2]悔やんでも悔やみきれない敗戦
愛知県内の公立校としては、近年最も安定して上位進出を果たしている西尾東。昨秋は21世紀枠の代表候補の県推薦校にもなったが、準決勝では東邦に敗れ、学校としても初の東海大会進出を賭けた3位決定戦では、史上稀に見る大乱戦の末に敗退。公立の雄としての悲願は果たせなかった。
そんな西尾東を引っ張るエースの山田 紘太郎君。投手としての評価も高いが、その素顔に迫ってみた。
「アイツがいれば勝てる」と仲間から思ってもらえるような投手を目指した秋

山田紘太郎(西尾東)
昨年夏、東愛知大会は決勝進出。本当に、夢にまで見た甲子園がそこまで見えてきたということも実感した。
「1年上の先輩のエース(磯村翔吾=現名城大)が絶対的な信頼があって素晴らしかったので、自分としては安心していた」と言う山田君は、背番号10でベンチ入りし、何試合かは投げていたが、正直、まだ下級生ということで、投手としても2番手的存在だった。
だから、決勝の前日にも「食事さえ、喉も通らない緊張した」という現在はバッテリーを組む4番打者の加藤 健輔君や、三塁手としてレギュラーとなっていた小柴 諒太君ほどの緊張感はなかった。それでも、やはり手の届きかかった甲子園を逃した悔しさはあった。
そしてエースとして迎えた新チームの秋季大会。「アイツがいれば勝てる」と仲間から思ってもらえるような投手になっていきたいという思いで夏休みの練習に励んできた。組み合わせの妙で西三河一次予選と県大会初戦と二度も、夏の決勝で敗れた愛知産大三河と対戦することになった。因縁の試合は、ともに勝って、借りを返したどころか、おつりまで与えた。
「戦力的には、こっちが勝っていると思っていましたから、最初から勝てるという意識はありました」
「夏は、あと一歩のところで甲子園出場を逃していたので、今度こそ必ず勝って、春のセンバツに出ようという目標を置いていた」と言うように自信を持って挑んだ戦いだった。