目次

[1]「MA-Q」、そして奥川恭伸との出会い
[2]17年ぶりの甲子園、そしてプロの世界へ

 前編では光泉の吉田力聖に自身の野球人生の始まりから、高校1年生の時期のことまでを語ってもらった。後編では新チームスタート時から現在。そして未来について話してもらった。

 楽しくやる野球からエリート街道へ!144キロ右腕・吉田力聖(光泉)が活躍するまでの道のり

「MA-Q」、そして奥川恭伸との出会い



吉田力聖(光泉)が手にするものこそ「MA-Q]である

 チームを勝利に導くことができず、エースとしての責任感が必要だと自覚した吉田 力聖。新チームが始まって最初の公式戦となる秋季大会では1回戦、2回戦を突破し、3回戦では強豪の滋賀学園と対戦した。

 「強いところとやれるのが僕の中で一番楽しみなこと」と話す吉田にとって力試しをするには格好の相手。吉田は13安打を浴びながらも1点に抑える力投を見せる。しかし、打線がわずか3安打に抑えられて完封負け。懸命の投球が勝利には繋がらなかったが、吉田の中では確かな手応えを感じていた。

 「1点に抑えられたのは自信になりました。勝ち切れなかったのはチーム力もあると思うんですけど、個人的には1点に抑えられたのは大きかったです。冬を越して、もう一回滋賀学園にリベンジしたい気持ちがありましたし、強いチームと当たっても自分の球が負けないようにということを考えながら冬は過ごしていました」

 そんな中で冬場にチームで導入されたのが「MA-Q」だ。「MA-Q」とは専用センサーを内蔵したボールを投げることで、ボールの回転数や回転軸、速度を計測できるミズノ社が開発したスマホアプリである。吉田は2月にこの「MA-Q」の測定でそれまでの自己最速を2㎞更新する144㎞を計測した。

 「MA-Q」を使うようになってからは「トップスピンの量を気にするようになりました。ボールの回転軸もわかるので、角度とかも意識していますね」と自らの投球が数値化されることで球速だけでなく、ボールの質をより求めるようになった。

 そして、吉田の意識を大きく変える出来事があった。それは3月に行われた星稜との練習試合だ。全国屈指の強豪を相手に登板したが、4回6失点と苦戦。チームも1対13で敗れ、「レベルが違いましたね。別格だと思います」と実力差を痛感させられた。

 試合後には星稜奥川 恭伸(3年)らと一緒に練習を行った。その際に奥川から投球の癖を指摘されることもあったという。全国トップレベルの投手と言葉を交わしたことは吉田にとっては大きな刺激となっていた。

 「意識から変えていかないといけないと思いました。日本代表で大きい舞台を経験している選手の言うことは絶対に自分のプラスにもなるので、言われたことは全部取り入れるようにしています」

PHOTO GALLERY フォトギャラリー

写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。