ベスト4の壁を乗り越え、甲子園まで登り詰める!攻守の柱・宮崎恭輔(國學院久我山)
ライバルたちに刺激を受け、さらなる高みを目指す
宮崎 恭輔(國學院久我山)
20日に[stadium]神宮第二[/stadium]で行われた関東一と國學院久我山の準々決勝は延長戦の末、関東一が6対3で國學院久我山を下した。
延長10回に飛び出した2本のホームランが試合を決したが、その2本を間近で見ていたのがキャッチャーの宮崎恭輔だ。
海老名シニアから國學院久我山に入り、現在は4番・キャッチャー。高校通算11本の宮崎は昨年の東京代表にも選出されるなど攻守で欠かせない存在となっている。
そんな宮崎は関東一戦後、「試合の内容そのものはよかったが、最後は高下(耀介)にしっかり投げさせられなかったです。」と終盤での失点を最も悔やんだ。
特に2本目の平泉遼馬に打たれたホームランが失敗だったと語る宮崎に、自身のバッティングも振り返ってもらうと、
「9回で一本出すことができなかったのは反省です。もし決められれば、今日のような展開はならなかった。4番、そして東京代表にも選ばれたのでこれからは甘いボールは簡単に来ない。数少ない甘いボールをとらえる力と難しいボールへの対応、状況に応じたバッティングをできるようにしたい。」と今後の課題も口にした。
宮崎のこの試合の打撃成績は3打数1安打2四球。序盤は関東一バッテリーに勝負を避けられ、9回は一死一塁と、長打が出ればサヨナラの場面でレフトフライに倒れた。夏はこういった場面での1本を目指していく。
キャッチャー姿で笑顔を見せる宮崎 恭輔
宮崎は昨年は東京代表に選出されたが、そこでは多くの刺激を受けたという。
「小山翔暉(東海大菅生)は攻守ともに高いレベルのプレーだと思いましたし、佐藤英雄(日大三)は声のかけ方や存在感、チームをまとめられる姿に刺激を受けました。甲子園を経験しているだけあるなと思いました。」
都内のライバルから刺激を受けて宮崎はオフシーズン、守備ではストップとスローイング。バッティングは外角の変化に対応するために下半身の柔らかく使えるように練習を重ねた。
またチームメイトには東京代表の選手の考え方や練習方法を伝え、チーム内の士気は高まったそうだ。
今大会、チームはベスト8にまで勝ち進んだ。夏に向けてこの結果は1つ自信になったかと思いきや、最低でもベスト4を狙っていた宮崎は違った。
「ピンチを抑えても直後の攻撃で簡単に点数が入らない。逆に相手には甘いボールを打たれる。これがベスト4の壁なんだと感じましたし、甲子園に行くのは簡単じゃないと思いました。チームとして打撃であれば中盤以降の集中力。守備であればキャッチボールといった基礎の部分まで戻って練習をやっていきたいです。」
宮崎が求めるレベルは高い部分にある。だが、夏までにそのレベルに到達していれば國學院久我山の甲子園への道は切り開けるだろう。
文=編集部