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第912回 貪欲な強肩強打捕手・石崎聖太郎(春日部共栄)「同世代のキャッチャーに負けたくない!」2019年03月02日

【目次】
[1]強打の原型は中学時代に築いた
[2]甲子園ではホームランを打ちたい!!
今年の選抜は楽しみな捕手が多い。
東妻 純平(智辯和歌山)、山瀬 慎之助(星稜)など強肩捕手が多い。全国クラスに対抗心を燃やす捕手が春日部共栄・石﨑 聖太郎だ。174センチ70キロながら、広角に鋭く打ち分ける打撃に加え、1.9秒台の強肩を披露する捕手だ。そんな石崎の成長の秘密に迫ると、研究熱心で貪欲な姿勢を持った選手であることが分かった。
強打の原型は中学時代に築いた

石崎聖太郎(春日部共栄)
小学校に入る前から野球に触れていた石崎。小学校から諏訪野球スポーツ少年団に入団し、本格的に取り組み始めた。そして友部シニアに入部。この3年間が石崎の打撃の原型を作り上げた。
「今のスイングは中学生の時に出来上がったと思います。自分はボールの軌道に対して合わせることを意識しているので、見た目は救い上げるスイングになると思います。この打撃はシニアの監督さんから学びました」
このスイングを習得し、中学時代は通算17本塁打。さらに肩の強さを生かし、中学3年時にはシニアの全国大会に出場。その後、県外の強豪校へ多く入学した世代の中心選手として活躍を見せた。春日部共栄に進むきっかけとして、当時の主将で、シニアの先輩でもあった関谷 将貴(現・日体大)に憧れ、春日部共栄に進むことを決意する。
1年秋の新人戦(地区予選前の大会)で初めてベンチ入りしたものの、その後、ベンチ入り無し。昨夏はスタンドから先輩たちを見守っていた。
そして新チーム結成時、春日部共栄は対話重視の指導法に転換したが、石崎にとって「自分の成長になった」と振り返る。
「対話することで、自分から配球面に関して監督さんに意見することも多くなりましたし、投手とのコミュニケーションをとることも多くなり、厳しい試合を勝ち抜くことができました」
また投手陣から信頼を得るためにキャッチング技術も磨いた。古田敦也氏の現役時代のプレー動画を見て、「フレーミング技術」を学んだ。
「やはりボールの軌道に対して正面で受け止めることを大事にしていますが、フレーミングにも挑戦しています。ポイントにしているのは左ひじを支点にしてしっかりと受け止めることです」
自慢のスローイング技術にも磨きをかけた。石崎は遠投93メートルと突出した強肩を持った捕手ではない。それでも1.9秒台を計測するスローイングの秘密は、ステップにあった。
「まず送球時に、頭の高さを変えないことです。そして捕球してからは、右足を後ろに逃がさないように意識していて、僕の場合、右足を前に出して全体重を乗せるイメージで投げています。これは捕手をやり始めたときからずっと言われていて、だんだんそのイメージが出来上がっています」