原点は「野球が好き」という気持ち ベースボールマリオ店長・澤木勇太郎さん【前編】
東京・下北沢にある野球専門店、ベースボールマリオ。都内でも有数の品揃えとスタッフの豊富な知識が評判の同店には、生粋の「野球好き」が毎日のように訪れている。そんな、ベースボールマリオの店長を務めているのが澤木勇太郎さんだ。
今回は、澤木さんにお話を伺い、マリオで働く醍醐味やグラブ選びのポイント、そして近年、マリオでも人気が高まっている、ウイルソンのグラブ「DUAL(デュアル)」の魅力についても語っていただいた。
「単純に野球用品が好きだった」販売という仕事を選択
ベースボールマリオの店長・澤木勇太郎さん
澤木さんは、小学校から大学まで野球一筋の学生時代を過ごした。「中学、高校とそんなに強豪校ではなかった」と語る澤木さんだが、大学でも選手として野球を続ける事を決め、首都大学野球連盟に所属する明星大学で4年間野球に打ち込んだ。
「学生時代の思い出と言えば、とにかく冬練がキツかった事ですね。ランニングがとてもキツかったのを思い出します」
就職活動時に頭をよぎったことも「野球に携わりたい」ということだった。野球メーカーやアマチュアの指導者、トレーナーなど、野球に携わる仕事は数多くあるが「単純に野球用品が好きだった」という思いから、野球用品の販売という仕事を選択。新卒としてマリオ(株式会社スポーツマリオ)に入社し、ショップ店員としてのキャリアがスタートしたのだ。
店内にならぶウイルソンのグラブ「デュアル」
だが、どれだけ野球への情熱があっても、それだけでは上手くいかないのが仕事だ。実際に澤木さんも、いざ入社すると苦労することも多くあったと話す。
「初めは知らないメーカーや商品もたくさんありましたし、お客さんが求めていることを理解するのも、それを実際に提供することもすごく難しいなと感じました。本当に大変な仕事だなと思いましたね」
[page_break:球児とのコミュニケーションが大きな醍醐味]球児とのコミュニケーションが大きな醍醐味
野球用品を販売する仕事の醍醐味を語る澤木さん
初めは、ショップ店員という仕事の大変さを味わった澤木さんだったが、それでも心の支えとなったのは、やはり「野球が好き」という思いだった。
小売業であるため、売上を上げるプレッシャーはあるが、澤木さんがそれ以上に大事にしたのが「楽しんで仕事をする」ということである。
「我々はみんな野球が好きなスタッフばかりなので、その気持ちを忘れずに楽しんで仕事を出来る環境を作るようにしています。それが出来れば、良い雰囲気が自然とお客様に伝わりますので」
畳が敷かれた”GLOVE-BULLPEN”がベースボールマリオの特徴だ
また、日々お店に訪れる中学、高校球児とのコミュニケーションも、ショップ店員という仕事の大きな醍醐味だ。球児の成長を、近くで見れることはとても嬉しいことだと澤木さんは語る。
「何回も来てくれるうちに選手との仲が深まったり、買ってきたグラブを数ヶ月後にまた持ってきてくれたりとか、引退した時もわざわざ挨拶に来てくれる選手もいます。そんな時はこの仕事をやっていて良かったなと思います」
こうして周囲からの信頼を集めるうちに、店長を任されるまでになった澤木さん。「野球が好き」という思いが、澤木さん自身を成長させ、そしてたくさんの球児の笑顔を作り上げていったのだ。
前編はここまで。後編では、グラブ選びのポイントや一流のメジャーリーガーたちがこぞって手にする、ウイルソンのグラブ「DUAL(デュアル)」の魅力について迫っていきます。後編もお楽しみに。
文=栗崎 祐太朗