ノルマは1日500スイング!打撃向上の礎となったのは毎日の継続力 瀬尾秀太(山口東リトルシニア)
第46回日本リトルシニア日本選手権大会で、準優勝に輝いた山口東リトルシニア。タレントが揃うチームにおいて、3番で遊撃手というチームの核となった選手がいる。
それが瀬尾秀太選手だ。今回は、山口東リトルシニアの攻守の要となった瀬尾選手に独占インタビューを敢行。ここまでな道のりや高校野球に向けての意気込みを伺った。
悔しさを胸に毎日地道に続けた素振り
瀬尾秀太(山口東リトルシニア)
打っては3番として中学通算10本以上の本塁打を放ち、ミート力の高さや長打力を発揮。また守備では、堅実で安定した守備力でチームの窮地を幾度となく救った瀬尾選手。
まさに攻守の要として、獅子奮迅の活躍を見せた訳だが、成長のきっかけとなったのは2年時に経験したリトルシニア選手権大会だったと瀬尾選手は話す。
「初戦で江戸川中央シニアと対戦しましたが、その時に全く打てませんでした。そこから素振りなどをたくさんするようになって、守備練習も多く行うようにしました」
特に素振りは、回数を決めて徹底的に行うようにしたと瀬尾選手は語る。グランドで200回、自宅でも300回、合計で500回をノルマとして自身に課して、手を抜くことなく毎日地道に続けていった。その結果、以前よりも打球が格段に飛ぶようになり、10本を超える通算本塁打に繋がっていったのだ。
「まだまだバッティングも守備も課題がたくさんあります。バッティングだと、今はアウトコースの高めのボールが打つことが課題です。そのボールを打つために、今は練習をしています」
一見、中学野球では確固たる実績を残したように感じるが、瀬尾選手は決して現状に満足することはない。自身で課題を見つけ、その課題をクリアしていくための練習をしっかりと行っている。
こうした貪欲な姿勢も、2年生からの大きな成長に繋がっていったのだろう。
自身のプレースタイルをアルトゥーベ選手と重ね合わせる
ティーバッティングを行う瀬尾秀太(山口東リトルシニア)
そんな瀬尾選手が、憧れの選手として挙げたのが何とヒューストン・アストロズのホセ・アルトゥーベ選手だ。普段からMLBも積極的に見るという瀬尾選手は、ア・リーグMVPの獲得経験もあるアルトゥーベ選手を自身のプレースタイルに重ね合わせている。
「アルトゥーベ選手も、背はそんなに高くありませんが打球がすごく飛ぶし、肩もすごく強いです。あんな守備もできて走攻守揃った選手になりたいなと思いました」
また昨年の8月には、MLBの観戦と平行して夏の甲子園もこまめにテレビで観戦するようにしていた。実際、甲子園は学びの宝庫で、たくさんの刺激を受けたと瀬尾選手は話す。
「印象に残った試合は、金足農と横浜の試合です。金足農は公立高校ですが、少ないチャンスをものにして私立の強豪校を追い詰め凄いチームだなと思いました。
また、報徳学園の小園海斗選手も凄かったですね。1試合で3本のツーベース打ったことや足が速いところも印象的で、高校野球では目標にしたい選手ですね」
4月からは、広島県内の強豪校へと進学予定という瀬尾選手。最後に高校野球、そして将来の目標についても語っていただいた。
「高校では、まずは一年からレギュラーで出れるように頑張って、甲子園でも活躍できるようにしたいと思います。
最終的にはやっぱりプロ野球選手になりたいです。守備ではゴールデングラブ賞を取って、バッティングでも打率を残せるような選手になりたいですね」
文=栗崎 祐太朗