目次

[1]藤井学園寒川で急激に伸びた球速
[2]「バランスと腕を振る」を学んだ大阪桐蔭戦と2年夏
[3]2019年は「高卒プロ入りへ」勝負する

 「タイプとしては大学の後輩・入来 裕作(現:福岡ソフトバンクホークス3軍コーチ)タイプ。彼と同じように荒削りのよさは持っていながら、バランスでも投げられるようにしてほしい」。現役時代は松山商(愛媛)、亜細亜大で捕手を務め、松山商コーチ、京都翔英(京都)監督などを歴任し2012年秋には近畿大会優勝。翌年センバツで京都翔英を初出場に導く采配も発揮。そして今年4月から藤井学園寒川コーチに就任した太田 弘昭コーチは彼のことをこう評する。171センチ70キロのサイズにして最速147キロをマークする加茂 優太藤井学園寒川2年)がその人だ。

 では、そんな加茂はいかにして今の姿を形づくり、どこを目指そうとしているのか?四国地区高校生最速右腕が自らを語った。

藤井学園寒川で急激に伸びた球速


―― プロフィールにもある通り中学時代までは本人曰く「最速128キロくらい」だった加茂投手ですが、なぜ高校に入ってから20キロ近く球速を伸ばしたのですか?

加茂優太投手(以下、加茂):僕は高校入学時に「甲子園に出てプロに進める選手になりたい」と思っていましたし、入学時の練習試合では130キロ前半のストレートを合わされることが多かったので、球速を上げることを最初の課題にしました。

―― 具体的にはどのような練習をしたのですか?

加茂:当時はまだ自分に知識がなかったので、チームの練習についていくことを第一に考えました。特にウエイトトレーニング、下半身のスクワットはコーチと一緒になって冬は一番取り組んで入学時に100キロ×10回だったものが、今では1回だけなら200キロ、10回なら160キロ上げられるようになりました。結果、下半身の安定感が変わってきたと思います。

―― チャンスはいきなり巡ってきました。1年夏の香川大会初戦で「18」をもらい、チームは観音寺総合に4対9で敗れましたが、加茂投手は3番手で公式戦初登板を果たします。

加茂:試合前は球場やグラウンドの雰囲気に圧倒されたんですが、いざマウンドでは点差も離れていたので緊張せず投げることができ、球速も135キロ。練習試合でも133キロが最高だったので、気持ちが球速に出たと思います。怖いものなしで投げられました。

―― ただ、ここからは少し苦しみまず。

加茂:そうです。夏を終えて右足首を痛め、次に右ひじを痛めて秋も1年生大会も投げることができなかったんです。でも逆にそれがあったから、1年冬はウエイトにも取り組みましたし「練習の質を上げる・1個1個のメニューを無駄にしない」を繰り返せたと思います。

―― その取り組みが2年春の「147キロ」につながったわけですね。

加茂:それでも春の香川県大会前は調子が悪かったし不安があったんです。ただ、実際の大会では初戦の尽誠学園戦が延長戦になったことで登板機会ができ、力を出せたんです。

―― 「力を出し切れた」手ごたえはどこで感じましたか?

加茂:ボールを離すときの指の感覚です。ボールが指の腹だけでなく先まで乗っていました。それで春は「147キロ」。相手打者が今までになかった振り遅れをして、ストレートだけで勝負できました。

―― その後も加茂投手は抑え役で1~3回を投げ続け、チームは準優勝。(佐竹 茂樹)監督さんの起用法も加茂投手にとっては大きかったのでは?

加茂:「リリーフだからこう作る」ということは意識せず二死満塁の場面での登板でも「今まで練習でやってきたことを出す」と、練習中かた短い時間で集中してきたことが成果として出ました。

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