Interview

目指すは山田哲人!星稜4番・内山壮真が意識する日本一への覚悟

2018.11.10

 1年生ながら、名門星稜高校の4番を務める内山壮真。その内山は初の神宮で華々しいデビューを飾った。

 明治神宮大会の1回戦で、広島広陵相手に3打数2安打2打点の大暴れ。1年生ながら夏の甲子園にも出場を果たしている。これからの星稜を担う注目スラッガーだが、広島広陵戦での打撃には秘密があった。その秘密とは何なのか、そして守備における彼の取り組みついて試合後に話を伺った。

全国一を成し遂げるための打撃と守備を求める

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内山壮真(星稜)

―― 北信越大会の準決勝と決勝で打撃が不調でしたが、かえっていい薬になったのでしょうか? 

内山壮真(以下、内山):悔しい思いがあって、その悔しい思いを持って練習してきたのでそれが今日結果に出たのかなと思います。

―― 構えた際にヘッドが入らず楽に構えているように感じましたが、意識はどのように思っていますか?

内山:構えるときは一番自然体の方が、ボールに当たるときに力が伝わるので、構えた時は一つも力を入れないくらいというのを意識しています。

―― 4回表のツーベースを放った打席では狙い球などはありましたか? 

内山:自分はいつも狙い球は張っていません。2打席目では、1球目が非常に厳しいコースだったんですけど、2球目にちょっと甘く入ったのでフェアゾーンに入ってくれました。

―― 4回にビッグイニングを作った際に、逆方向に当たりが出だしていましたが、何か2巡目からの対策などはありましたか? 

内山:前半はみんな高めのボールを振ってると全員言っていたので、真ん中より低めを打つと意識しました。その結果が、右方向に繋がったとおもいます。

―― 相手の石原くんのストレートは130キロ台前半でしたが、高めでもストライクに見えていたということですか? 

内山:マウンドが高くいつもとボールの見え方が違ったので、高めがいつもより低く見えていました。

―― 守備面なのですが、星稜の内野手はポンっと体を浮かしてタイミングを取っていましたが、どのような狙いがありますか? 

内山:1歩目をより早く出すために、スイングに合わせて飛んだほうが反応がしやすいです。具体的には、テニスのレシーブを参考にしてやっています。

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身体を浮かせるスプリットステップをして打球に備える山内壮真(星稜)

―― テニスのレシーブのようにというのは入部した当初からやっていることなのでしょうか? 

内山:実は、小園(海斗)さんに聞きました。奥川さんがU18に行った際に、奥川さんを通じて電話をさせて頂いて、それをチームのみんなに伝えました。

―― 具体的に小園君にはどんなことを聞ききましたか? 

内山:一歩目の動き出しとフットワークについて聞きました。それで、小園さんは腰を落とすためにケンケンパッをやっているのを聞いたので、それに取り組みました。右左と交互ではなく、右右と同じ足を続けると意識付けが出来ました。

―― 小園君が広島に指名されて、テレビで見ていたりしてどう思いましたか? 

内山:もちろんすごいなと感じましたし、自分が目指すのは小園さんみたいなショートになれるように頑張っていきたいです。

―― 実際に、センターの手前まで打球を追っていましたが守備範囲には自信がある? 

内山:神宮球場で人工芝ということで、今回は後ろ目に守っていたので追いつくことが出来ました。

―― ショートを守っていて山瀬君のスローイングなど捕手を経験されている内山選手から見てどう感じますか? 

内山:ショートでボールを受けていてボールの伸びや正確性が凄くて、こんな球捕ったことないくらいすごい肩です。

―― 最後に、自分のアピールポイントはなんでしょうか?

内山:一番はバッティング部分ですね。自分は4番を任されていてミート力に自信がありますが、ホームランを打つ力や技術が全然足らないので、低い打球を打つことを意識すれば長打になると思っています。プロ野球選手では山田哲人選手を参考にしています。ホームランも打てますし、低くて強い打球を打てるのでそこを見習いたいです。

 内山は終始落ち着いた表情でインタビューに答えているのが印象的であった。

 他校の2学年先輩の小園海斗に守備の話を聞いたのも、このチームを強くしたいという気持ちで話を聞いたという。内山壮真には1年生でありながら、責任感の強さを感じる。
 この先戦っていくうえで内山は「奥川さんだけでは全国制覇を成し遂げられないと思うので、今日は打力の方で強い星稜を見せられたと思う」

 このような力強い言葉をもらい、星稜が見据えるのは全国制覇なのだと改めて感じさせられた。頂点まで残り2勝。内山のバッティングでチームを日本一に導けるのか、彼のスイングから目が離せない。

取材=編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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