第813回 飛躍の夏、我慢の秋。西純矢と創志学園が来夏に笑うために必要なこと2018年11月04日

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【目次】
[1]下関国際戦の敗戦から取り組んできたこと
[2]野球は9人で戦うことを認識し、最後まで遂行できるか

 野球選手の成長は我慢がつきもの。つらい経験があってこそ伸びるもの。そういう辛苦に対し、しっかりと向き合ってきた選手が最高の結果をもたらす。甲子園で16奪三振、無四球完封と鮮烈デビューを飾った西 純矢。だが、この秋の戦いはかなり苦しいものだった。7失点の試合がこの秋だけで3回もあった。中国大会準決勝の広陵戦でもエラーが絡み7失点。西、そして創志学園が乗り越えなければならない課題が見られた試合だった。そんな西と中心選手の声を聴きながら、創志学園の課題を考えていきたい。

2018年秋季中国大会準決勝 対広陵戦試合後のインタビューより

下関国際戦の敗戦から取り組んできたこと



西純矢(創志学園)

 最速150キロのストレートに加え、切れ味鋭い縦横のスライダーを投げ分ける。打力が上がる夏の岡山大会で28回を投げ、34奪三振、4失点の好投。甲子園でも無四球完封。何もかもうまくいった夏に見えた。だが、敗れた甲子園2回戦の下関国際戦では9回に崩れ、5失点の逆転負け。この負けから西と創志学園の課題は見え隠れしていたかもしれない。創志学園の野球は一気に畳みかけるときは畳みかけ、守備も投球も穴がない。しかし夏やこの秋、それ以前の試合を見ても一気に崩れやすい。そういう傾向が見える。

 それはチームも、そして西自身もわかっていた。秋のピッチングで象徴的なのはガッツポーズを一切しなくなったということだが、それも含めて今秋は、「自分が思うようにいかない状況でも、粘ってチームの勝利に導くことができるか」ということをテーマとしていた。


ポジショニングに指示を出す西純矢(創志学園)

 感情の浮き沈みが激しい西がガッツポーズを少なくして、気持ちの波を少なくするための1つの方法だが、隙をなくすために行ってきたことがまだある。試合中、西は選手に対し、ポジショニングの指示を出す。これは敗れた下関国際戦の反省から行っているものである。

 「あの試合も、(打たれたのは)外野の頭を超えたものではなく、外野の前に落ちたものでした。対戦してみて、後ろに抜かれることはないと思う相手には前進守備をさせたり、そうではないときは後ろにさせたりしています。今日は鋭くライナー性の打球が外野の前に飛ぶ傾向にあったのでその指示を出しました」

 また練習中ではノックでもショートを守る練習を繰り返してきた。
「投手は投げるだけではないので、投げたら「9人目の野手」なので、新チームに入ればショートに入って守備練習を繰り返した結果、練習試合では投手に入って、バント処理からフォースアウトにしてきました」と上達を見せた。そして調子が悪ければ変化球を多めにしてしのぐことを繰り返してきた。岡山大会準決勝、3位決定戦では7失点を喫する苦しいピッチングがあったが、中国大会では準決勝まで2試合、14.2回を投げ、16奪三振、自責点3、3四死球と安定したピッチングを見せていた。そんな中で迎えた広陵戦。まず先頭打者の四球を悔やんだ。

 「ストレートが良くなく、スピードは出ていても、空振りが奪えるものではなかったです。それでもどう抑えるのかを大事にしていたのですが、初回は先頭打者に四球を与えてしまってよくなかったです」

 その後は抑えて無失点に抑えたものの、先頭打者を出したのは8イニング中、5回。また走者を出したのは7回。その中でも、7回まで1失点。よく抑えた方ではある。
 「今日はストレートの走りが良くなかったですし、広陵打線はストレートをしっかりとヒットにできる力があり、狙い球も絞っている雰囲気がありましたので、変化球の割合を増やし、勝負をしていきました。そこはしっかりと粘れたと思います」

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プロフィール

西純矢
西 純矢(にし・じゅんや)
  • ポジション:投手
  • タイプ:右投右打
  • 創志学園
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