第763回 すべてが理詰め ケーシー・マギーが伝える「バッティング・メカニズム論」2018年10月05日

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【目次】
[1]少年時代の野球の先生は競技経験のない父親
[2]最短でバットの芯でボールを捉えることだけを考えて打席に立つ
[3]岡本和真が後ろ手の使い方が変わってブレークした

岡本和真が後ろ手の使い方が変わってブレークした


ケーシー・マギー選手

 ミートポイントはどうだろう。ピッチャー寄りで捉えるかキャッチャー寄りで捉えるか、ホームランを語るには重要な問題だと思うが。

「投じられたボールがど真ん中にきたとして、理想的には前足の親指の前で打てたら、ちょうど自分のタイミングで打てているということです」

 ただ、日本のピッチャーは変化球が多く、カウントが悪くてもボール球を打たそうとする。こういうピッチャーには見極めが必要だと思うのだが。

「それが野球の難しいところですね。ボール球でも何でも見極めずに振ってしまうのはよくないし、あんまり受け身すぎて見逃しが多くなるのもよくない。自分のことで言うと、悪いボールに手を出すことがあっても、積極的に打っていくほうがいいと思います」

 早いカウントで打て、ということでいいのだろうか。

 「必ずしもそういうわけでもありません。というのは、プロのレベルになって経験を積んでくると、試合展開とか相手ピッチャーの配球の傾向とかいろんな情報がある中で、このピッチャーはこういうふうに投げてくるなと予期できるものがあります。予期できるものがあるので、必ずしも早いカウントで結果を出すわけではありません。ただ打席に立つときは、ある程度ここにきた球は打つと決めていますね。もしそこにボールが投じられれば、初球であればもちろん振るし、結果的にそれが4球目になることもあります」

 最後に、チームメートの岡本 和真選手について聞いてみた。マギー選手から見て岡本選手の最もいいところはどこなのだろう。

 「まず下半身をしっかり使えている。あと、ピッチャーが投げ損じたようなボールを必ず仕留めている。打ち損じて真後ろにファールを打つというのがあまりない。ホームランの方向を見ると、力まかせに振ってレフトに打っているわけではなくて、センターも右中間も左中間もあるし広角に打てている。しっかり下半身を使えていることの証しだと思います」

 若い選手は固め打ちがある半面、ブランクもあるが、岡本選手はずっと続いているような気がする。

 「一貫していい成績を残しているのはこの辺の後ろの手の使い方が」と言うと、立ち上がってバットを引く動きを見せる。

 「これが前よりも小さくなって、より正確に芯でとらえることができるようになった。プロ入りしたときから注目されている選手は、自分のスタイルを変えるのは勇気のいることです。変えるだけの思い切りとか勇気もあった。そういうのを受け入れられる性格だったから安定した成績をずっと残しているのだと思いますよ」

 理詰めで言葉を費やして相手を納得させようとするマギー選手の言葉には迷いがなく、それが聞き手に心地よく伝わってきた。マギー選手には選手だけでなくコーチの才能も備わっていると強く感じさせられた。

(文・小関 順二

全米シェア率No1金属バットいよいよ上陸!!

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プロフィール

ケシ―・マギー
ケシ―・マギー
  • ポジション:内野手
  • 身長:185センチ100キロ
  • タイプ:右投げ右打ち
  • 出身地:アメリカ
  • 上記データは掲載時のものとなります。
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