目次

[1] どんな時でも前向きに
[2] 日本での活躍は意識の持ち方を変えたことが一番の要因
[3] 大事なのはうまくなりたい気持ちを持ち続けること

日本での活躍は意識の持ち方を変えたことが一番の要因


インタビューに答えるブランドン・レアード(北海道日本ハムファイターズ)

 すると16年には前半戦から打ちまくり、39本塁打でホームランキングに輝く。球団が北海道移転してから500勝目となるロッテ戦での延長12回、勝負を決めた劇弾を含む3本のサヨナラ弾、日本シリーズMVPなど、記録にも記憶にも残る大活躍をみせた。堅実な守備も加え、4年目となる今季もここまで16本塁打(7月9日現在)と、チームの主力としてなくてはならない存在となっている。「ホームランバッターの印象が強くなったのは日本に来てからかな。もちろん今シーズンも30本という数字を意識しながらやっているけど、できるだけ数字にはとらわれず、いいシーズンを過ごしたいという気持ちの方が強いね」という言葉からは余裕すら感じられた。

 

 日本で長距離砲としての素質を開花させたレアードだが、その理由は技術的なことよりも、あくまで意識の持ち方だという。

 「確かに変化球の打ち方はうまくなったけどね。でも一番変わったのはボールに対するアプローチの仕方。その感覚がつかめたことだと思う。シーズンを通して打席に立つチャンスをもらえたことが大きいね」と一打席一打席を冷静に分析し、微調整を重ねた結果が今の打撃につながっていることを強調した。

 

 さらには「とにかく自分のできることをやっていくだけ。周囲からネガティブな言葉を聞くこともあるけど、それは意識しないようにしているよ。そんなものにとらわれず、自分の中で集中して、自分を信じて、試合で活躍することだけを考え、そこに到達できるまで自分のできることを精一杯やっていくという意識を持つことが大事」と付け加えた。

  

 フォロースルーでは右手をバットから離して、大きくスイングする独特の打撃フォームも、そんな試行錯誤の中から生まれた。「はっきり言って、技術的なことはあまり深く気にはしていないんだ。ボールとのタイミングが合っていれば、自分の一番いいスイングができることは分かっているからね。あのフォロースルーが、自分にとっては一番長くボールに目をつけていられる形なんだ。右手を握ったままだと、バットにボールが当たった瞬間、ボールへの意識が消えてしまうんだよ。“トップからコンタクトポイントまでを短く、当たってからはフォローを長く”という意識からあのスイングになっている」と、アマチュア時代にはすでにあのフォームを確立させていた。

  

 それともう一つ大事にしているのが、試合に臨むための準備だ。「試合前の打撃練習では、その時の自分の課題をしっかりと意識しながらやっている。バッティングの後は相手投手の球種や配球などを頭に入れる。その中で相手の失投を絶対に逃さないよう集中することだよ」と、特別なことは何もしていない。ただ誰もができることを淡々と繰り返してきた結果が、現在のレアードの活躍につながっている。

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