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【和歌山展望】智辯和歌山の連覇なるか?追う勢力は混戦模様

2018.07.09

優勝候補筆頭の智辯和歌山

【和歌山展望】智辯和歌山の連覇なるか?追う勢力は混戦模様 | 高校野球ドットコム
優勝候補筆頭の智辯和歌山

 6月23日に組み合わせ抽選会が行われた和歌山大会。7月11日に開幕し、39校が出場する。

 優勝候補の筆頭はセンバツ準優勝の智辯和歌山だ。プロ注目の林晃汰(3年)を筆頭に文元洸成(3年)や冨田泰生(3年)、黒川史陽(2年)など強打者が揃い、全国屈指の強力打線を形成する。

 新戦力でも1年生の細川凌平が春からスタメンに起用されることがあり、選手層に厚みが増した。投手陣はエースの平田龍輝(3年)に小堀颯(3年)や池田陽佑(2年)ら頭数が揃っており、連戦の不安はない。公式戦で負け続けている大阪桐蔭にリベンジするためにも県大会で負けるわけにはいかないだろう。

 力では頭一つ抜けている印象のある智辯和歌山だが、初戦から気の抜けない戦いが続く。智辯和歌山と初戦で対戦する高野山は秋8強と力のあるチーム。1年生から主軸として活躍している服部大輔(3年)は注目の強打者だ。
 続く3回戦では新人戦で智辯和歌山を倒した箕島と対戦する可能性がある。県内では公式戦で唯一敗戦を喫した相手だけに注目の一戦となりそうだ。

 最激戦区となりそうなのがAゾーンだ。シード校の和歌山向陽は突出した選手がいないが、攻守ともに安定している。秋4強の和歌山東はスライダーを武器とする杉本禎輝(3年)や力強い打撃を見せる4番の梶野蓮を中心に投打ともにレベルが高い。
 春は智辯和歌山に中盤まで接戦を繰り広げており、春から成長した姿を見せることができれば初の甲子園出場も見えてくる。

 近大新宮は1番の畠中勇輝(3年)が好守で高いセンスを見せている。春に登板のなかったエースの清岡龍太郎(3年)が本来の投球を披露できれば台風の目となりそうだ。春8強の熊野は曲がりの大きいスライダーを投げるエースの堀本尚也(3年)に注目だ。

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実績ある学校が智辯和歌山を追う

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春・準優勝の市立和歌山

 Cゾーンも激戦となりそうだ。春準優勝の市和歌山は和歌山選抜に選ばれた吉田龍生(3年)や中村竜(3年)を中心に総合力が高いチーム。春季大会決勝では智辯和歌山を相手に5対6と接戦を演じており、夏でのリベンジに期待がかかる。

 秋準優勝の日高中津は140㎞超えの本格派右腕である入山海斗(3年)と右サイドスローの宮井智基(3年)の2枚看板が強力。故障の影響で入山は春に登板しなかったが、万全の状態で夏を迎えることができるだろうか。

 元プロの岡本哲司監督率いる和歌山南陵は今年で創部3年目。主砲の中山竜聖(3年)ら1年生から試合経験を積んできた1期生の集大成としてどんな戦いを見せてくれるかに注目したい。

 Dゾーン注目の一戦はシード校の初芝橋本と伝統校である桐蔭の一戦だ。初芝橋本は速球派の杉中悠起(3年)をはじめ、松下友輔(3年)、西浦涼人(3年)、湯川真弥(3年)と投手陣が豊富で継投策で勝負をかける。桐蔭は早めに点を取って主導権を握りたい。

 昨春に7回参考記録ながらノーヒットノーランを達成した楠航兵(3年)を擁する紀北工や昨夏準優勝の紀央館もダークホースとして注目だ。

 戦力的には智辯和歌山の連覇が有力だが、勝負事は何が起こるかわからない。智辯和歌山を追う勢力の実力は拮抗しており、複数の学校に甲子園出場のチャンスはある。混戦を勝ち抜いて甲子園出場を勝ち取るのはどの学校になるだろうか。

文=馬場遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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