目次

[1]始まりはソフトボール
[2]「1日5食」の日々 好物は?
[3]高校野球では「1年秋からエースに」


 2018年に創立8年目を迎えるヤンキース岡山。創設からまだ日は浅いものの、2017年、ヤングリーグ春季大会では見事優勝。岡山県内はもとより、県外の強豪校にも多くの卒団生が進学している。今春のセンバツでも、聖光学院三重の2校のベンチ入りメンバーとしてOBが甲子園の土を踏んだ。

 

 そんなヤンキース岡山を巣立ち、この4月から高校野球に挑む一人の“スーパー中学生”がいる。その名は田淵一樹(たぶち・いつき)という。

 

 2017年のヤングリーグ春季大会では、エースとして全国優勝に大きく貢献。大会MVPを受賞する圧巻の活躍を見せた。更に今年2月に全国放送されたテレビ番組の企画では、現役プロ野球選手と対戦。188cmの長身から繰り出す、最速141キロを誇る中学生離れした快速球、タテに鋭く変化するスライダーを武器に、松田宣浩(福岡ソフトバンク)から見逃し三振を奪ってみせた。今回は田淵投手本人に、これまでの野球人生の振り返り、高校野球への意気込みを語ってもらった。

始まりはソフトボール

 兄の影響もあり、小学校1年生の頃からソフトボールを始めた田淵投手。当初は外野を中心に守っていたが、3年時からは投手一筋。「中学では硬式チームでやりたい」という気持ちを抱く。ヤングを中心に、ボーイズ、シニアのチームも複数あり、中学硬式文化が盛んな土地である岡山。多数の選択肢のなかから、ヤンキース岡山を選んだ決め手はなんだったのか。

 「練習や試合を見学するなかで、ヤンキースの選手達の守備がすごく固いなと感じたんです。小学校時代のソフトボールのチームは、守りが崩れて負けてしまうことが多くて、悔しい思いもたくさんしました。そういったこともあって、『ここでエースになって、このバックを味方に投げてみたい』という気持ちが強くなり、入団を決めました」

 

 平日2日、週末土日の週4日を基本に練習を行うヤンキース岡山。専用グラウンドを持っていないという事情もあり、平日は基礎トレーニングに割く時間も多い。地道な練習への取り組みが持ち前の才能をスクスクと開花させていった。

 

 特に力を入れたのがランメニュー。「ダラダラと走らせることはしない」というチーム方針を掲げていることもあり、ダッシュ系のトレーニングに取り組むことが多かった。中学最後の公式戦を終えた後も継続しており、複数のランメニューを組み合わせて、毎日合計5㎞を走り込む。こうしてピッチングに欠かせない“土台”となる下半身を日々鍛え上げていった。

 

 下半身強化に加えて、毎日の入浴時には、手首のトレーニングも欠かさない。浴槽のお湯の抵抗を利用して、「しんどいな、と感じるまで追い込みます」と、妥協することなく、取り組んでいる。