- トップ
- インタビュー
- 2017年インタビュー
- 中村 奨成(広陵ー広島東洋カープ) 甲子園新ホームランキングが語る長打論 「トップを作り、軸で振り、フォロー大きく」
第622回 中村 奨成(広陵ー広島東洋カープ) 甲子園新ホームランキングが語る長打論 「トップを作り、軸で振り、フォロー大きく」2017年11月20日

【目次】
[1]夏の甲子園6本塁打につながった「トップの位置」
[2]中村 奨成が自ら解説する「甲子園の6本塁打」[3]大事なのは「カチカチバット」で得た感覚と「無」の境地
10月26日(木)の「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」において2球団競合の末、地元・広島東洋カープから1位指名を受けた中村 奨成(広陵・捕手)。球界トップクラスの強く、正確な二塁送球に加え高校通算本塁打も45本。夏の甲子園では大会新記録となる6本塁打を記録し、高校球界を代表するスラッガーに名乗りを上げたことは記憶に新しい。
では、中村選手はいかにして「ホームランを打てる」方法を身に付けたのか?今回はなんと、中村選手自身がはじめて甲子園6本塁打の振り返り、バッティングのポイントを解説!これから冬の練習に向かう球児の皆さんもぜひ参考にしてほしい。
夏の甲子園6本塁打につながった「トップの位置」

甲子園の6本塁打について振り返る広陵・中村 奨成捕手(広島東洋カープ1位指名)
夏の甲子園で大会新記録となる6本塁打を放つなど、高校通算45本塁打までホームランを積み上げた中村 奨成捕手。ただ実は、広陵高校入学時は「ここまでホームランが打てるとは思わなかった」とまずは話す。実際、高校第1号が飛び出したのは1年秋の練習試合であった。
ただ、「バッティングは好きだったし、前向きに取り組んでいた」ことで徐々に飛距離も伸びていった。その中で最初に心掛けたのは廿日市市立大野東中時代に所属した軟式野球チーム・大野シニア時代と同じく「前を大きく、フォロースルーを大きく」しながら「強く打球を叩いていく」こと。続いて手を付けたのは「ポイントとトップの位置」である。本人曰く「(廿日市市立大野東小時代に軟式野球チーム・大野友星で)野球を始めたときから実はグリップから上で変わっていないんですが、甲子園に来てからは巨人の坂本 勇人さんに似ているとよく言われるし、たまに映像で自分でみたりする」高いトップからのフルスイングも、ここから完成品まで創り上げた。
「トップの位置が決まっていれば、タイミングを外されてもバットに当てる確率が高くなる。だから、トップを作ることは常に心掛けています」と話す中村捕手。事実、甲子園の本塁打量産も「一番バットの出やすい角度から肘をもっていきやすい形でスイングができていました」と振り返ってくれた。
では、「まとめて振り返るのは初めてです」という中村捕手自身から甲子園6本塁打を1本ずつ分析してもらうことにしよう。
【次のページ】 中村 奨成が自ら解説する「甲子園の6本塁打」