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第556回 石川 翔(青藍泰斗)「葛生の剛腕、最後の夏は最高の夏に」2017年07月09日

【目次】
[1]転機となった打撃投手の経験
[2]自分の欠点をどう修正したのか
[3]打倒・作新学院の思いはずっと持ち続けている
自分の欠点をどう修正したのか

石川 翔(青藍泰斗)
「秋季大会は思ったようなピッチングができず、まったく手応えを感じられませんでした」
そこで、大会終了後、石川投手はすぐにフォーム修正に取り組み、そのまま冬のトレーニングへ進んでいくことになった。
――体が開くクセを治すためにやったことは何ですか?
石川 翔選手(以下、石川):左手に力が入っていたのが原因だったので、とにかく力を抜くようにしました。そして、これまで一塁側へ横に動いていたグローブを、そのまま下に動かすように意識して投げるようにしています。
――体の開きを抑えたフォームにしたことで、他に良くなった点はありますか?
石川:体のねじりをうまく使えるようになりました。昨年までは上半身だけで投げるような形だったのですが、今は下半身に粘りが出てきて良いボールが投げられるようになっていると思います。
――その下半身を鍛えるために、オフシーズンはどのようなトレーニングをしてきたのでしょうか?
石川:12月から2月まではボールを触らずに足腰を鍛えるトレーニングだけをしていたのですが、走り込みで階段を駆け上がったり、400mのダッシュを5本やったり、学校まで1kmほどの距離を毎日、走ったりしました。あとはタイヤ押しとタイヤ引きですね。正直、特別すごいことをやっているわけではないのですが、自分は継続してやり続けることに意味があると思っていましたし、一つひとつに対して本気になって励むことができました。そのおかげで尻周りが大きくなったので、トレーニングの成果は出ていると思います。
――体を大きくするために食トレもしたそうですね。
石川:左ヒザを手術した時、ちょっとした体幹トレーニングしかできなかったので太ってしまったのですが、復帰してバッティング練習をしたら飛距離が伸びてパワーが付いていたんです。それで、体は大きい方が良いと思って、今、ごはんは昼800g、夜は1kg食べるようにしています。元々、それほど食べる方ではないのですが、野球のためなら頑張れるので、それほど苦にはなっていません。
――そのほかにオフシーズンで取り組んだことはありますか?
石川:球質を良くしたかったので指先を鍛えました。中に砂が詰まっている球を掴んだり、離したりを100回×2セットやったのですが、昨年までは力を入れないと強いボールが投げられなかったのが、今は力を抜いた時でもキレのあるボールが投げられています。変化球もスピンがかかるようになったので、縦のスライダーが特に良くなりました。