目次

[1]コントロールのことばかり考えていた子どもだった
[2]狙う場所を明確にすることから全ては始まる
[3]東浜巨流・投球メカニクス

 昨季は1軍登板23試合中20試合に先発。自己最多の9勝をマークし、ソフトバンクが誇る強力先発投手陣の一角を担った東浜 巨投手。入団後3年間で6勝にとどまったドライチ戦士が果たした4年目の飛躍の背景、そしてアマチュア時代から定評のあるコントロールの極意をうかがった。

コントロールのことばかり考えていた子どもだった

東浜 巨投手(福岡ソフトバンクホークス)

「『どうやったら狙ったところに投げられるんだろう』ということを常に考えていた子どもでした」
 練習終了後、メイン球場のバックネット裏の一室に登場した東浜投手。この日のインタビューテーマが「コントロール」と知るや、自身の小学生時代に記憶の目盛りを合わせ、当時の考え方や練習法を語ってくれた。

「壁当てをおこなっていた壁にストライクゾーンの枠をスプレーで描き、その枠内に投げ込む練習をひたすら続けました。枠内に投げ込めるようになると、次は枠の四隅をピンポイントで狙うようにし、難易度をあげていった。『自分の狙ったところに投げるためには、どう体を使えばいいのか、どういうフォームで投げればいいのか』ということを常に考えていた気がします」

 野球を始めたのは小学2年生の時。すぐに投手を務めるようになり、「連続写真等が載った野球雑誌を読み漁り、いろんな選手の真似もした」と東浜投手。その取り組みが実を結び、小学生時代からコントロール面で苦労することは一切なかったという。

「速い球を投げたい気持ちがなかったわけではないですが、いくら速い球を投げても狙ったところに投げられなければ意味がないという思いが小学校低学年の頃からありました。球威で押して空振りを奪うよりも、狙ったアウトローに投げ込んで見逃し三振を奪うほうに快感を覚えるタイプでしたし、『狙ったところに投げたい!』という気持ちが子どもの頃からものすごく強かった。逆球で空振りを奪っても、まったく喜べませんでした」

 野球ライターの職に就いて以来、速い球を投げることに執念を燃やしてきた選手には数多く出会ってきたが、幼少の頃から、これほどに制球力にこだわってきた話は初めて耳にした。そのことを伝えると「これはもう性格なんでしょうねぇ…」というフレーズがリラックスした笑顔とともに返ってきた。

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