目次

[1]リリースポイントを変えない
[2]投球において胸郭の柔らかさは重要
[3]感覚を研ぎ澄ませば、自分の考えを持てるようになる

■前編「ボールを使わずにコントロールを伸ばす」を読む

 今季、横浜DeNAの開幕投手を務めることとなった石田 健大投手。今回は石田投手はコントロールの磨き方について話を聞いているが、後編では技術の深いところ、感覚的な部分についてお話を伺った。

リリースポイントを変えない

石田 健大投手(横浜DeNAベイスターズ)

――腕をきちんと振ることはもちろんですが、すべてのボールを同じ腕の振りで投げることがより重要だ、と。ただ、まっすぐと変化球で腕の振りが変わってしまうことに悩んでいるピッチャーも少なくありません。

石田:ボールをコントロールするのに、より難しいのは変化球だと思います。そこで変にストライクをとろうとかカウントをとることを優先すると、その都度、腕の振りが横になったり、リリースポイントも微妙に違ってきてしまったりします。プロの世界でもあることなので何とも言えないですが、僕の場合は「リリースポイントを変えない」ことを最優先にしています。

 まっすぐでも変化球でも同じリリースポイントで絶対に投げる、とまず決める。シャドーピッチングやラケット振りをする時に、例えばスライダーの振りをしてみるとか、変化球の投げ方を組み入れることでどの球種であろうとリリースは一定になるはずです。それで実際にボールを投げた時、最初は変化球でストライクが入らないかもしれませんが、気にしない。逆に、練習を続けるうちに決まったリリースポイントでボールを切ったり、抜いたりした方が勝手にストライクにいくようになるはずです。

――腕の振りを速くすれば「球速」が上がります。ですが石田投手の場合は「キレ」を出すためにしっかり腕を振るというイメージでしょうか。

石田:ピッチャーのタイプにもよると思います。例えばヤスアキ(山﨑 康晃)のように力感があって迫力のあるように投げるタイプが80%の力で投げるのは違うと思います。でも、僕や今永(昇太)のようなタイプはスッと力を抜いて、80%の力でリリース時にバチン!と前で投げるイメージの方が、ボールの回転数も上がってベース盤の上で伸びるんじゃないかな、と。そういう感覚もシャドーピッチングで身に付けていったんです。

――もう一つ、左投手にとって右打者のインコースに投げ込むストレートは重要なボールだと思いますが、大変勇気のいるボールでもあります。石田投手はどうやってマスターされましたか。

石田:中学生の頃から投げようとはしていました。幼い頃から右バッターのインコースにクロスに入るボールの重要性は説かれていましたので。高校時代は練習の時にインコース沿いのベースの角にバットを立てて、それに当てる練習をよくしていました。遊び感覚なんですけど、最初はバッターがいない方が投げやすいというのもありますし、バッターがいなくても体に感覚を覚えさせることはできるので、結構やっていましたね。それで多少通用していた部分もあるんですけど、高校、大学と思い通りのコースに投げても打たれるケースが出てきてまた意識を改めて。その繰り返しで質がよくなってきたと思います。

PHOTO GALLERY フォトギャラリー

写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。