バトルスタディーズ第100回記念対談! なきぼくろ先生×芹 玲那さん(公式レポーター)第2回「なきぼくろ先生」のPL学園時代披露その1!
対談の様子芹 玲那さん×なきぼくろ先生
第2回ではDL学園のモデル、なきぼくろ先生が実際に3年間を過ごしたPL学園野球部での生活を、少しだけ明かします!
■バトルスタディーズ第100回記念対談!なきぼくろ先生×芹 玲那さん(公式レポーター)第1回「バルスタディ」の秘密
DL学園に活きるPL学園での実体験
芹 玲那さん(以下、芹): バトルスタディーズを読んでいると、「DL学園」では新入生と3年生の差がとても大きく感じます。
なきぼくろ先生(以下、なきぼくろ):それは僕の実体験からです。僕らがPL学園に入学したとき、3年生を見たら「おっさんいっぱいおるな!」。同級生を見たら「アホばっかり!」と感じた。漫画では1年生の小者感や3年生の大人感がより出せるようにしています。
芹:じゃあ、漫画の中にあるヘルメットをかぶったときに顔が伸びるとか、小さすぎることも実際にあるんですか?
なきぼくろ:ありますよ!たとえば1年生対2年生で紅白戦をやる時、上級生の方が良いヘルメットを使うわけじゃないですか。すると1年生は被るヘルメットがないで、倉庫から昭和時代から使っているようなヘルメットを持ってくる。サイズは当然合わないので変な風に見える。漫画はそれを誇張した感じです。
芹:ということは先生も、そういう経験はあったんでしょうか。
なきぼくろ:僕は頭がそれほど大きくないので、そういう経験はなかったですけど、これは高校野球あるあるの1つに入ると思います。当時は「オマリー(※1)みたいだね」と言っていました。
※1 トーマス・オマリー 1991年-1996年の6年間、阪神タイガースとヤクルトスワローズで通算123本塁打を放った強打者。頭のサイズに合うヘルメットがなく、ヘルメットが浮いていた。
「背番号」それはメンタルを左右する材料
芹:漫画を読むと、DL学園のユニフォームやメンバー入りすることに憧れているシーンがすごく多いなと思います。1年最初の私学大会で檜くんが背番号「1」ではなく、背番号「18」をもらって泣いていたシーンがあったり、阿比留くんが背番号「1」をもらって、DL学園のプレッシャーと戦っているところがあったり。狩野くんも「これがDLのユニフォームだ」と感慨にふけっているところもあって……。球児にとって、ユニフォームをもらうことはこれほど一喜一憂するものなんだと感じました。あれも先生の実体験が混じっているのですか?
なきぼくろ:混じっています。僕は中学の時はバリバリやってきたんですけど、1年春にベンチへ入ることができなかったときは、かなり屈辱的な気持ちでした。中学生の時にはなかった悔しさを漫画ではうまく散りばめていますね。
[page_break:「背番号」それはメンタルを左右する材料 / PL学園の「付き人体験」をプラスに考える]芹:先生が実際にPL学園のベンチに入ることができたのはいつ頃なんですか。
なきぼくろ:2年春に背番号13、14でベンチ入りをしたんですけど、でも夏に漏れました。落ちるのは分かっていたんです。メンバー入りの選考は説明しづらいですけど、ナイーブな部分があるんです。だから「バトルスタディーズ」の檜のように背番号「1」がもらえず泣いたり、ベンチ入りしたら誰も見えないところで思い切り走って喜びを表したりということは漫画でなくても「高校野球あるある」だと思います。ただ、漫画のようにあそこまで喜ばないと思いますけど(笑)
PL学園の「付き人体験」をプラスに考える
芹 玲那さん
芹:もう1つ気になっていたことを聞いていいですか?
「付き人制」です。後輩が先輩の世話として、食事、洗濯などを夜遅くまでやらなければならない。水を飲んでもダメなど本当に厳しく描かれていますが、あれも実話でしょうか?
なきぼくろ:実話をもとに、コミカルに描いています。PL学園での実際の仕事内容は漫画よりも多かったですよ。
芹:えっ、あれでもまだ軽いほうなんですか?
なきぼくろ:漫画では絞って書かないと終わらないです(笑)。でも、付き人をやっているころはしんどかったですけど「こんなん、おかしいやんけ!」と理不尽に思ったことはないですね。仕事をやっていくたびに「こんなこともできた、こんなこともできた」と思って、家に帰ってその成果を見せるのが楽しみで仕方なかったですね。洗濯ができて、食事を作ることができて、何かもできて、「おかん、こんな俺を見て腰抜かすやろ」と。
芹:確かにそうなると「ここまで成長したぞ!」と見せたくなりますよね。でも「いやとか、きつい」とかは思わなかったんですか?
なきぼくろ:当時はめちゃくちゃきつかったですよ。「こんなこと辞めたい」と思うこともありました。だけれど、さっき言ったように「地元に帰った時のネタになる」と思えたんですよ。勲章ではないですけど、地元の友達がバイトしている一方で、掃除、洗濯をしっかりとやっていることを誇りにしていました。
まだまだ続くPL学園話。3回目ではもっとディープなことに迫っていきます。お楽しみに!
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