目次

[1]目に見えないマイナーチェンジは繰り返している
[2]僕はよりいいものを求めて変えたいタイプ

 今季、不動の4番打者として打点王に輝くなど、北海道日本ハムファイターズの10年ぶりの日本一に貢献した中田 翔。シーズン中であってもバッティングフォームを変えることを厭わないなど、常に進化を追い求める和製大砲にとってシーズンオフは、もっとも他の選手と差をつけられる期間だととらえている。さらに上を目指して取り組むオフのトレーニングについて話を聞いた。

目に見えないマイナーチェンジは繰り返している

中田 翔選手(北海道日本ハムファイターズ)

――自己最多となる110打点をマークして2度目の打点王に輝き、例年以上の盛り上がりを見せた広島東洋カープとの日本シリーズも制した。今季はどんなシーズンだったと振り返りますか。

中田 翔(以下「中田」):チームとしては日本一という最高の形で終われたので本当に良かったなと思いますけど、個人的にはもっとできたというか、もっともっとやりたかった、やらなければいかなかったという思いが強いです。打率(.250)なんて論外ですし、打点もホームランも全然パッとしない。打点はタイトルこそ獲れましたけど、決して納得できる数字ではないです。ホームランもずっと4番を打たせてもらったのに本当に恥ずかしい本数(25本)。25本?26本?少なすぎてはっきり覚えていないです。

――今季、バッティングに関しては何かを変えて臨んだというようなところはあったんですか。

中田:足を上げて打つというフォームはまとまってきてはいると思いますし、何かを大きく変えたということはないです。ただ、その中でもいろいろと探しています。小さなところでは僕は結構、フォームを変えるタイプで、今シーズン中も構えたときにちょっとだけ手首を返してみたり、ほんの少し右肘を上げたり、下げたり。普通の人が見てもわからない、僕にしかわからないくらいの違いですけど、そういうレベルでは、シーズン中でもちょこちょこ変えています。本当に細かいですよ。軸足のつま先を1センチくらい外に開いてみたり、逆に内側に閉じてみたりとかやりますね。

 相手ピッチャーのタイプによって変えることもありますし、左ピッチャー、右ピッチャーで変えることもあります。自分の中で左ピッチャーのときはバットをちょっと寝かした方が感じがいいとか、こうした方がバットが抜けやすい、しっかり軸足に体重を残して打てるとか。そうやって引き出しを増やしていくことは良いことだとも思いますからね。結果は別として、自分の感覚を大事にしています。高校生なら、そういうのを楽しみながらやったらいいと思いますよ。

――それは試してみた感覚に従って取り込んでいるという感じですか。

中田:そうですね。ピッチャーでもよく言いますよね。キャッチボールの中でちょっと変化球を試しで投げてみたら感覚がよくて「これ、使えるかも」と思ってブルペンでも投げてみて、試合でも使いましたというケースが。それと一緒で、試合前のフリーバッティングでちょっと変えて打ってみて、「なんか感じがいいな」と思ったら、試合でもその形でやりますからね。その日にできたフォームで打ちます。それで、その試合でたとえばホームランを打つじゃないですか。でも、次の日の練習で、こっちの方がいいというふうに感じたら、すぐにそれにまた変えます。

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