目次

[1]大学野球のリーグ戦は1イニング1イニングが本当に濃い
[2]今はとにかく試合に出たい

 高校時代、プロ注目の捕手と騒がれ、それにふさわしい実績を残してきた三浦颯大選手。前編では高校3年間のエピソードを語っていただきました。後編では、大学に入って学んでいったこと、そして自身が目指すプロ入りへ向けて、現在の課題を語っていただきました。

大学野球のリーグ戦は1イニング1イニングが本当に濃い

三浦 颯大選手(青山学院大学)

 酒田南を卒業後、青山学院大進学を決めた三浦は1年春からベンチ入り。1年のときはずっとベンチで、出場する機会はなかったが、2年春から公式戦に出場を果たした。

 ハイレベルな環境の中攻守ともに壁にぶち当たりながらも、それを克服するために学んだことは多い。まずキャッチング。青山学院大では岡野 祐一郎聖光学院出身)や葛川 知哉大阪桐蔭出身)といった140キロ以上の速球に加えて、キレのある変化球も投げられる投手がゴロゴロいる。彼らの球をしっかりとキャッチングすることに苦労した。
「とにかく速いですし、最初はなかなか良い音を鳴らして捕球することができませんでした」

 その克服策としては、とにかく捕り続けていったという。そしてキャッチングで大事なのは手首を柔らかく使うこと。またキャッチングの際、人差し指を12時に向けるのが基本だが、三浦の場合、1時半に向けたりするなど、捕りやすい形を自分の中で見出していった。変化球の切れ味も素晴らしいのでワンバウンドになるボールも多い。ストッピングの練習も繰り返し行って、捕球する際に体が浮かずに止めることを意識して取り組んだ。

 そんな三浦が最も自信を持っているのはスローイングだ。スローイングで大事にしているのは「ステップ」だという。
「スローイングで大事なのは肩の強さはもちろんですが、それよりもステップワーク。これがだめだと地肩が強くて、ロスが生まれます。まず僕が意識しているのはキャッチングする際は右手は近めですぐに握り替えができるようにいたします。そしてステップですが、捕球する際は右足に体重を乗せることを意識する。そして一塁走者が走ったと感じたら、今度は右足から左足に体重を乗せて送球に行ける形を作ることです。この一連の流れを繰り返し作ることですね」とアドバイスをいただいた。

 こうして捕手技術を高めていった三浦だが、やはり苦労するのがリード面だ。「大学では高校のように『これでいいかな』というリードは禁物です。どの球種を投げる時も裏付けがないと通用しません。配球ミスをしたらすべて自分の責任、というつもりでリードをしています」と語るようにとにかくリード面でかなり頭を使う。

 1イニング1イニングの疲労度は高校よりあるという。
「見ている人からすれば何気ない1イニングなんですけど、プレーする側からすれば、1イニング1イニングが濃いので、本当に頭が疲れますね。捕手はサイン次第で変わってきます。だからサインを出すとき、指1つ動かすだけで緊張します」

 最も緊張したのが、今年の5月20日に行われた春季リーグ・拓殖大戦だ。勝てば優勝、負ければ終わりという土壇場の試合に三浦はスタメン出場した。三浦は粘り強くリードし、チームは4対1で勝利。二部完全優勝を果たし、勝利に貢献した。
「あの時はうれしかったというより、なんとかチームを勝たせることができてほっとした気分でした」

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