
松尾大河選手
侍ジャパンU-18代表の中で攻撃力のある内野手を挙げれば松尾 大河(秀岳館)の名前が挙がる。早稲田大戦でも1安打、立教大戦でも2安打2打点。活躍が光る。そんな今回は松尾選手の攻守、そしてこの大会にかける思いを聞いてみた。
木製バットと三塁守備にはどう対応しているのか?
小柄だけど、パワフルな打撃で鋭い打球を連発、そして俊敏な動きと軽快なグラブ捌きを見せる遊撃守備が松尾 大河の魅力だが、今大会に入ってからはサード。そして木製バットを使うということで、長打重視の打撃ではなく、確実性を求めた打撃を重視している。
「これまでミートやタイミングを重視して、フォームはいろいろ微調整していますが、代表入りしてからもタイミングを取りやすくするために、足の上げを小さくして、確実にミートすることを心掛けています」
確かに昨秋と比べると打撃フォームも余計な動作がない。そういう日々の微調整が夏の甲子園では16打数7安打4打点の活躍を呼び込んだのだろう。
そして三塁守備。三塁の守備では、「打球は全て体で止めるつもり」と心掛け、遊撃で守っていたような縦横無尽に駆け回る姿はないが、確実に打球を裁くことができている。松尾にとって少年野球時代以来のサード。それでも難なく対応ができている理由は何か。
「僕は秀岳館で副主将を務めていて、内野手のリーダーもやっていたんですけど、三塁手の意見も聞いていましたのでいろいろ参考になることがありました。それがこの舞台で生かすことができていると思います」
と他人の意見、考えを自身の守備に生かしていた。
日々のこと、結果を秀岳館の鍛治舎巧監督に連絡。すると「結果は残して当然」という連絡がきた。松尾も結果を出すためにきているが、ただ結果を出すためだけにこの大会に臨んでいるわけではない。自身の進路もかけた大会だと明かしてくれた。
「今、こうして大学生と戦っていますが、そこで出した結果が次のステージにかかっているかなと思います。だから壮行試合の試合はとても大事な試合だと思っています」
立教大の試合で、大学生と戦う意義についてレポートしたが、松尾はその意義を理解して戦っている。そんな松尾に対して、小枝守監督の期待は高い。
「小技ができて、足もある選手なので、1、2番打者として期待していましたが、軸がしっかりとしていて強く振れる。クリーンアップで打たせる可能性もあります」
と攻守の中心として期待している。
侍ジャパンU-18代表のキーマンとなるか。今日の壮行試合は注目だ。
(文=河嶋 宗一)