目次

[1]センバツで気づかされた「心のコントロール」
[2]主張しあえる」仲間たちともう一度甲子園へ
[3]「世代頂点投手」、「甲子園制覇」、そして侍JAPANへ

 7月22日・岡山大会準々決勝・岡山理大附戦で自己最速を3キロ上回る154キロをマークするなど、1勝をあげたセンバツから、さらなる進化を続ける創志学園(岡山)の絶対的エース・髙田 萌生(たかた・ほうせい)。センバツ時点で178センチ75キロと投手としては決して大きくない身体からなぜ、あのようなスピードボールが投げられるようになったかを探った前編に続き、後編は最後の夏、そして注目を集めるプロ入りへの想いを追う。

センバツで気づかされた「心のコントロール」

髙田 萌生投手(創志学園高等学校)

――そのセンバツですが、東海大甲府戦(1失点完投勝利)、高松商戦(5失点完投も敗戦)2試合共に甲子園で拝見させて頂きました。印象的だったのは高松商戦、3回に5点を失った後に吹っ切れたように腕が振れだしたことです。

髙田 確かにそうでした。5点は取られましたが序盤「まだいける、でもこれ以上は失点できない」気持ちで投げていました。調子は2回戦の方が腕も振れていましたし、立ち上がりから今までにないくらいボールのキレもあったんです。

――東海大甲府戦では緊張もあったのですか?

髙田 精神的な緊張はなかったんですが、序盤は身体が硬く、腕も振れていなかったですね。投げているうちに腕が振れるようになってきました。

――高松商打線に対戦した中で感じたことも今に活きていると思います。

髙田 高松商で最も怖かったのは5番の美濃(晃成)くん。実は明徳義塾中時代に高松市立古高松中の美濃くんとは対戦しています。その時はレフト前に打たれた記憶があるんですが……。彼と1番の安西(翼)くんと3番の米麦 圭造くんは試合前から警戒しようということでしたし、彼らが勢いづくとチームも乗ってくる。3回(5失点)というのも、高松商が勝ち上がった勢いになってしまったと思います。

 この失点で一番大きかったのは美濃くんに打たれて3点取られた後に6番(植田 理久都<2年>)に食らった2ラン。あそこで流れを止めなくてはいけなかったのに、打たれたところが自分の甘さだと思います。自分の調子がよかったこともあって打たれた動揺もあったんですが、あそこで厳しくつける「心のコントロール」が大事なことを知りました。ですので、夏までの練習試合はピンチになっても1回冷静になって、インコースを厳しく突くこと、点を取られないことを意識してやってきました。5月の練習試合で東洋大姫路(兵庫)、佐賀商(佐賀)を完封できたのも「心のコントロール」ができたのが大きかったと思います。

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