目次

[1]高校時代から握りは変わらない「ストレート」の理由
[2]ストレート「質の向上」への方法論
[3]クローザーとしてのストレートの「使い方」

 昨年に引き続き、2016年も東北楽天ゴールデンイーグルス・勝利の方程式を締めるのはこの背番号「1」。桐光学園高(神奈川)から入団3年目を迎える左腕・松井 裕樹投手である。そんな松井投手に今回はプロ入団後に大きな武器となっている「ストレート」に特化した独占インタビューを敢行。高校時代から大きく変わった「考え方」や質向上の「方法論」。さらに先発からクローザーに転向したことによる「使い方」など、ストレート尽くしで生の声をお送りしていきたい。

高校時代から握りは変わらない「ストレート」の理由

松井 裕樹投手(東北楽天ゴールデンイーグルス)

「高校時代はストレートより自信を持っていました。正直高校時代は『曲げとけば』ほぼ打たれなかったので、ストレートを極めるより楽をしている部分がありましたね」
松井投手のストレート話は桐光学園時代のこんな振り返りから始まった。「曲げとけば」はもちろんスライダーのこと。2年夏の甲子園では今治西(愛媛)相手に22奪三振という空前絶後の大偉業を達成。確かにその半分以上はスライダーだった。

 それから5年。意外にもストレートの握り方は当時と全く変わっていない。「ストレートの握りって、そんなに細かく教わるものではないですよね?自己流で握って、合うかどうか、慣れていったらこんな形になった」と松井 裕樹投手。そのシンプルな握りになった裏付けもしっかりとしている。
「以前、牛島 和彦(現役時代は中日ドラゴンズ・ロッテオリオンズの両球団で最多セーブを計3度記録。後に横浜ベイスターズで監督)さんの本を読んだ時に「ボールの縫い目のかけ方によって回転数も変わってくる」という考えがあったんですが、そこも理解した上で自分は今の握りになっています。現在はこれがベストだと思いますね」

 一方でストレートへの「考え方」は大きく変化している。2014年、ドラフト1位指名の肩書を持って胸を張って東北楽天ゴールデンイーグルスのユニフォームを着た松井 裕樹投手はいきなりプロの洗礼を浴びる。そこで彼はこう考えた。
「自信を持っていたスライダーを見極められる。スライダーでストライクが取れない。そこでストレートを投げなければいけないカウントになって、投げるとやはり打たれる。このサイクルでした。そこで自分の段階を上げるために考えたには『相手打者がストレートのタイミングで待っているときに打たれないようにしよう』ということなんです」

 ストレート「質の向上」へのアプローチが始まった。

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