目次

[1]武器が5つあれば1軍に定着できる
[2]自分の武器を見出してから一軍で活躍!
[3]自分という選手について分析する

 2015年まで在籍していた広島東洋カープ時代、「ユーティリティープレーヤー」と評されることが多かった木村 昇吾。代打・代走・守備固めと、どの役割を与えられても、その期待に応えることが出来る選手だった。しかし、木村が、ユーティリティープレーヤーと呼ばれることに満足したことは一度もなかった。プロ14年目を迎える現在もなお、新天地・埼玉西武ライオンズで、ショートのレギュラーにこだわり続けている。
ある意味で、木村が、これまでの球団でユーティリティープレーヤーとして確立したポジションを掴むことができたのも、レギュラー獲得に対する強い執着があったからだといえる。

 木村 昇吾の1軍定着までのストーリー。それは、レギュラーを目指す全ての球児たちへの熱いメッセージでもある。

武器が5つあれば1軍に定着できる

木村 昇吾選手(埼玉西武ライオンズ)

 先に、木村の学生時代の活躍に触れておこう。
香川の強豪・尽誠学園では、3年夏には第80回全国高等学校野球選手権大会に出場。高校卒業後は愛知学院大学で、1年次からショートのレギュラーとして活躍。その後、大学4年間での実績を評価され、2002年のドラフトで、横浜ベイスターズから11巡目指名をされる。

 当時のドラフトでは、同球団への自由獲得枠で村田 修一選手(現読売ジャイアンツ関連記事)、さらに5巡目指名には吉村 裕基選手(現福岡ソフトバンクホークス関連記事)もいた。自分は下位指名、それでも同級生には負けたくない。そんな思いもあった。
しかし、同級生以上に、ここはプロ野球の世界。レギュラーメンバーの顔ぶれをみても、スタメンの枠はもちろん、1軍登録さえ、そう簡単に叶えられるものではなかった。
入団して3年目には、1軍の試合出場数もゼロになった。

「もうクビかなと思いました。俺、このままやったら終わるなって」
そんなときに、2004年から2年間だけ、2軍の打撃コーチに就任していた大久保 秀昭氏(現・慶応義塾大学監督)から、こんな言葉を掛けられた。

「もし、3つ武器があったら、1軍に上がることができる。5つ武器があったら、1軍に定着できる。7つ武器があったら、レギュラーが獲れるぞ。お前の武器は何だ?」
木村は考えた。自分の武器は何か?

・バントができる
・肩が強い
・守備が良い
・足が速い
・盗塁ができる

 この5つだけでも、守備固めとして1軍に定着ができるということになる。それから、もしそこに、

・ヒットが打てる
・ホームランが打てる
・三振をしない

 これも加われば、武器が7つにも、8つにもなって、レギュラーになれる。大久保氏は、木村にこう言った。
「その武器を磨け。誰にも負けない自分の武器を磨け」

 この日からの木村は変わった。2軍での試合では、バントは成功して当たり前。盗塁は絶対アウトにならない。守備はエラーを絶対しない。そのイメージを持って、常に試合に臨んだ。全体練習が終わっても、自分の武器を磨くための時間を取り、試合では常にその意識を持ってプレーし続けた。

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