第364回 九州産業大学付属九州産業高校 梅野 雄吾投手「内野手から最速151キロ右腕へ変貌を遂げた軌跡」2016年01月12日

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【目次】
[1]わずか1年で143キロに到達
[2]最速151キロ計測も、追求するのはエースとして勝てる投手

 2016年度の高校生は非常に才能あふれる投手が多いが、その中でも最も速いストレートといわれるのが九産大九産梅野 雄吾だ。2年秋までの最速は151キロと藤平 尚真横浜・2016年インタビュー【前編】 【後編】)に並ぶスピードである。そんな梅野について平川 剛監督は「彼は鼻っ柱の強い野球小僧で、意識も高い選手ですね」と評する。

 監督室に登場した梅野の姿を見て、平川監督の言葉がすぐに納得できた。顔立ちから、一目で強気な性格をしていそうな雰囲気がプンプンと伝わってくる。しかし、じっくり話を聞くと意識も高く、誰にも負けたくないという気持ちが伝わってきた。このキャラクターが全国の舞台に出てきたら、話題になるかもしれない。今回はその梅野のストーリーを紐解いていく。

わずか1年で143キロに到達

梅野 雄吾投手(九州産業大学付属九州産業高校)

 梅野は中学時代まで内野手だった。入学前の憧れは本多 雄一選手(福岡ソフトバンク2014年インタビュー)のような内野手を目指していたようだ。中学時代(佐賀フィールドナイン)のプレーを見ていた平川監督が言う。

「あの時、梅野が在籍していたチームのエースを目当てに見ていたのですが、その時、その監督さんから薦めていただいたのが、梅野でした。確かに守備を見ていても、機敏な動きをしていますし、右打ちも上手い。野球センスは抜群で、これは内野手として楽しみだと思いました」

 その梅野は入学前、平川監督に「投手をやったことはあるか?」と聞かれたことがあった。そこで梅野は「少年野球の時に少しだけやったことがあります」と答えたという。平川監督は、梅野が中3で見たときよりも身体が少しずつ大きくなっているのを感じており、当初は梅野を内野手として考えていたが、この代は投手があまりいなかったということもあり「じゃあ投手をやってみたらどうだ」と勧めた。これが投手・梅野 雄吾のスタートだった。

 入学時の梅野は、まだ165センチ64キロしかなかった。しかしこの時期は成長期だったのか、身長もみるみる伸びて、身長170センチ台になり、さらに寮に入った梅野はしっかりと食事をとったことで、より大きくなっていた。

 デビューは、1年秋のローカル大会。まだ125キロぐらいだったが、コントロールには自信があった。しかしこのままのスピードではダメだということで、1年冬は懸命にポール間走、ウエイトトレーニングではスクワット、さらにどんぶり飯も1日3杯~4杯をとることを意識。そのサイクルを繰り返して冬を過ごした。

 さらにキャッチボールでも指先にしっかりと力が伝わったリリースを意識。鍛えた体をフルに生かせるように技術も磨いてきた。そして一冬明けて春には143キロまでレベルアップ。この急成長には平川監督も驚いた。
「驚きでしたね。3年生の投手があまりいなかったというのもあり、梅野がエースになっていましたね」

 そして梅野は夏で2キロ更新の145キロを計測し、1年で20キロのスピードアップに成功した。梅野は夏も妥協することなくトレーニングに取り組み、174センチ72キロにまでサイズアップ。秋はさらにレベルアップを果たし、県大会準々決勝希望が丘戦で最速148キロを計測。そして迎えた準決勝では、プロ注目の最速146キロ右腕・濱地 真澄擁する福岡大大濠と対戦した。

「濱地には絶対に負けたくないと思いましたね」と意気込んで臨んだ一戦。1回表に1点を先制した後、梅野は調子を上げていき、3番に座った濱地に対しギアを上げ、最速149キロを計測した。さらにキレのある変化球をコントロール良く投げ分け、ノーヒットノーランを達成し、九州大会出場を決めたのであった。

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プロフィール

梅野雄吾
梅野 雄吾(うめの・ゆうご)
  • ポジション:投手
  • タイプ:右投右打
  • 身長体重:174センチ76キロ
  • ■選手名鑑
    梅野 雄吾
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